概要
夢千代館は、昭和20年代から30年代にかけての湯村温泉を再現した館内展示を通じて、訪れる人々に昭和の懐かしい雰囲気を伝えています。特に、1981年と1982年に放送されたNHKドラマ『夢千代日記』の舞台となった湯村温泉の様子を再現しており、当時の町並みや人々の生活が感じられる展示が特徴です。
館内施設
夢千代館の展示は、主に以下のゾーンで構成されています:
- 「夢千代日記」ゾーン: ドラマ『夢千代日記』に関連する展示を中心に、昭和の湯村温泉を忠実に再現。
- 夢千代体験ゾーン: ドラマの世界を体感できる体験型展示。
- 昭和の湯村再現ゾーン: 昭和の時代にタイムスリップしたような懐かしい町並みの再現。
- 夢千代日記物語コーナー: ドラマ『夢千代日記』の背景や制作秘話を紹介。
- 湯村博覧資料館 湯村温泉再現コーナー: 湯村温泉の歴史や文化を詳しく紹介する資料館。
特別展示 - 吉永小百合さんゆかりの品々
館内には、女優・吉永小百合さんに関連する品々も展示されています。これらは、ドラマ『夢千代日記』を通じて広島市との友好関係が築かれたことや、吉永さんが平和維持活動に取り組まれていることを示す展示です。特に、広島の原爆で被爆しながらも新芽を出し続けた「被爆アオギリ」の2世、3世の苗木が植えられており、その姿に勇気と希望を感じることができます。
アオギリの湯 - 足湯で感じる昭和のぬくもり
夢千代館には、昭和の雰囲気を楽しみながら足湯を体験できる「アオギリの湯」があります。夢千代の傘をイメージした四阿(あずまや)を囲んだベンチに腰をかけ、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
夢千代の祈り - 平和を願うモニュメント
館内の入り口には、「夢千代の祈り」と名付けられたモニュメントがあります。手のひらを合わせた形の台座が丸くくりぬかれた球石を包み、その中心には灯火が灯されています。この灯火は、広島市の平和公園「平和の灯」から分火されたもので、恒久平和を願う夢千代の想いが込められています。
夢てがみ - レトロなポストで未来へのメッセージを
館内には、赤いかわいいポストが設置されています。ここで「夢てがみ」を購入し、ポストに投函すると、1年後に届けられる仕組みになっています。自分自身や大切な人に向けたメッセージを1年後に受け取ることができるという、このユニークな試みは、吉永小百合さんが最初に投函したことでも知られています。
レトロな展示品 - 三輪トラック「ハンビー」
夢千代館の前には、1963年製の三輪トラック「ハンビー」が展示されています。これは、鳥取県岩美町から新温泉町に贈られたもので、夢千代館のシンボルの一つとなっています。排気量285ccの小さなトラックは、昭和の湯村温泉街を象徴する存在であり、街角ギャラリーに展示されている他のレトロな物品とともに、訪れる人々を昭和の時代へと誘います。
建築概要
夢千代館は、かつての「みなと銀行湯村支店」の建物を利用しています。地上3階建ての建物で、延床面積は550平方メートルです。この建物の再利用により、昭和の雰囲気が色濃く残されています。
利用情報
夢千代館は、毎日午前9時から午後6時まで開館しており、休館日はありません。入館料は一般300円、小中学生150円となっており、団体割引も用意されています。被爆者健康手帳を提示した場合は無料で入館できます。
交通アクセス
夢千代館へのアクセスは、全但バス「湯村温泉」バス停から徒歩8分です。湯村温泉郷を訪れる際には、是非お立ち寄りください。