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但馬国府・国分寺館

(たじま こくふ こくぶんじかん)

豊岡市立歴史博物館 但馬国府・国分寺館は、兵庫県豊岡市日高町に位置する歴史博物館で、豊岡市の歴史を学ぶための貴重な施設です。

この博物館は、国指定の史跡である「但馬国分寺跡」(奈良時代)および「但馬国府跡」(祢布ヶ森遺跡・平安時代)の近くに建設されており、古代から近代にかけての豊岡市の歴史資料を展示しています。また、勾玉作りや土器作りなどの体験型プログラムも充実しており、訪れる人々に豊岡の歴史をより深く理解してもらうための機会を提供しています。

歴史的背景と開館の経緯

但馬国府・国分寺館は、2005年(平成17年)3月に開館しました。館は、古代但馬の中心地であった国の史跡「但馬国分寺跡」および「但馬国府跡」に隣接しており、両遺跡から出土した貴重な資料や模型を展示することで、但馬地方の歴史を紹介しています。

博物館の建物は、植村直己冒険館を設計した栗生明によって設計され、そのデザインは地域の歴史的背景と調和したものとなっています。館内は、常設展示室、企画展示室、総合学習室の3つの主なエリアに分かれており、それぞれ異なるテーマで豊岡市の歴史を掘り下げています。

常設展示室

常設展示室では、各時代の人々の暮らしぶりを描いた絵とともに、木簡や土器など多くの貴重な資料が展示されています。この展示室では、訪問者が豊岡市の歴史に触れることができ、特に古代から近代に至るまでの生活や文化を知ることができます。

古代のくらしとまつり

縄文時代から古墳時代にかけての生活道具や、祭祀に用いられた道具が展示されています。例えば、縄文時代の神鍋高原縄文土器は、当時の人々の生活と信仰を垣間見ることができる貴重な展示物です。

国府・国分寺の時代

但馬国府跡である祢布ヶ森遺跡や、但馬国分寺跡から出土した資料が中心に展示されています。これらの展示を通じて、奈良時代や平安時代の但馬地方の役人の仕事風景や日常生活を知ることができます。特に、円面硯などの役人の道具は、当時の行政機能や文化の一端を示しています。

江戸時代の人々

江戸時代の豊岡市における城下町の様子や、農村や職人の道具などが展示されています。これらの資料は、出石・豊岡の城下町の発展とその文化的背景を紹介しています。特に、竹野の港と北前船に関連する展示は、当時の交易と地域経済の活況を物語っています。

昔のくらし

昭和30年代の茶の間の様子が再現されており、当時の生活の一端を垣間見ることができます。この展示は、とよおか市民学芸員による展示構成で、地域の生活文化を実感できる貴重なコーナーです。

企画展示室

企画展示室では、定期的に様々なテーマの企画展が開催されています。これまでに、木簡や土器などの出土品を中心にした展示や、特定の歴史的テーマに焦点を当てた展示が行われてきました。企画展は、訪問者に新しい視点から豊岡市の歴史を学ぶ機会を提供しています。

総合学習室

総合学習室では、5000冊を超える専門書籍が揃えられており、訪問者が自由に閲覧できます。また、古代衣装の試着体験や土器作り、本物の土器や石器に触れることができるプログラムも用意されており、但馬の歴史を体感しながら学習することができます。この学習室は、歴史をより深く学ぶための貴重な場となっています。

交通アクセス

豊岡市立歴史博物館 但馬国府・国分寺館へのアクセスは、JR山陰本線の江原駅から西へ800メートル、徒歩約10分の距離にあります。公共交通機関を利用して訪れることができ、豊岡市内の歴史的名所を巡る一環として立ち寄ることができます。

まとめ

豊岡市立歴史博物館 但馬国府・国分寺館は、但馬地方の豊かな歴史を学ぶための重要な施設です。古代から近代にかけての多彩な展示や体験型プログラムを通じて、訪問者は地域の歴史と文化を深く理解することができます。豊岡市を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

Information

名称
但馬国府・国分寺館
(たじま こくふ こくぶんじかん)

城崎・出石・湯村温泉

兵庫県