神社の概要
青倉神社は、「目の神様」として広く知られています。特に、神社の巨岩の裏から湧き出る水は「御霊水」とされ、目の病気に効くと信じられています。この水には、微量ながらホウ酸が含まれており、これが目に良いとされる理由の一つです。神社は巨岩を御神体としており、その巨岩に張り付くようにして建てられています。
参道の大鳥居
国道312号沿いには、青倉神社への参道の入口となる巨大な石造りの大鳥居がそびえ立っています。この大鳥居から神社までは約7キロメートルの距離があります。
ご神体と御霊水
青倉神社のご神体は、高さ12メートル余りの巨岩です。この巨岩は、精神的および霊的な支柱として古くから崇拝されています。巨岩の右手には高さ100メートル以上の岩の割れ目があり、そこから流れ出る水が目の病気に効くとされています。このため、青倉神社は「目の神様」として近畿一円から多くの参拝者が訪れ、御霊水を持ち帰っています。
所在地と祭神
青倉神社の所在地は、兵庫県朝来市山内権現谷82-1です。祭神については、和久産果神や少彦名命の二説が伝わっています。
青倉神社大祭
毎年4月25日には、青倉神社大祭が行われます。この祭りは、善隆寺で開催され、露店や餅まきなどが行われ、多くの参拝者で賑わいます。
青倉神社に伝わる昔話
昔々のこと、あるおじいさんが山でウドを採っている最中に、誤って目にウドのトゲを刺してしまいました。その痛みと苦しみに耐えかねたおじいさんを心配した息子が、毎晩のように神様に祈りを捧げていました。ある夜、息子の夢枕に神様が立ち、「岩から湧き出る水をつけると治る」とのお告げがありました。息子は目覚めるとすぐにその水を探しに出かけ、山々を巡り、ついに巨岩の奥から流れ出る清水を見つけ出しました。その水を持ち帰り、おじいさんの目に付けると、痛みはたちまち消え、目が見えるようになったと伝えられています。この昔話により、青倉神社の氏子はウドを食べない風習があります。
青倉神社の近隣観光スポット
青倉神社の周辺には、訪れる価値のある観光スポットが多数あります。例えば、クラインガルテン伊由の郷、多々良木ダム、あさご芸術の森やその美術館、ムーセ旧居(ムーセ旧居資料館、ムーセハウス写真館)、さのう高原、黒川温泉などがあります。これらのスポットを巡ることで、青倉神社への訪問がさらに充実したものとなるでしょう。
青倉神社へのアクセス
昔は、ふもとの川上地区から約4キロメートルの道を徒歩で進む必要がありましたが、現在では川上地区、多々良木地区、生野町黒川地区の各方面から神社のすぐ近くまで車でアクセスできるようになっています。公共交通機関を利用する場合、JR播但線青倉駅から徒歩で約7.5キロメートル、またはJR播但線新井駅から車で約20分の距離にあります。
結び
青倉神社は、その独特の歴史や信仰、そして「目の神様」としての信仰を集める神社です。巨岩と清水にまつわる伝説や、神聖な雰囲気の中での参拝は、多くの参拝者に深い感銘を与えています。また、周辺には自然や文化を楽しめるスポットが多数点在しており、一日を通じて充実した時間を過ごせる場所でもあります。