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うへ山の棚田

(うえやま たなだ)

うへ山の棚田は、兵庫県美方郡香美町小代区貫田(ぬきだ)に位置する美しい棚田で、農林水産省の『日本の棚田百選』に選定されています。「貫田の棚田」とも呼ばれ、香美町の象徴的な景観の一つです。この棚田は、山間に広がる絶景と巧みに管理された美しい水田が特徴で、訪れる人々に深い感動を与えます。

日本の棚田百選に選ばれた理由

うへ山の棚田は、その美しい景観と独特のカーブを描く畦が評価され、『日本の棚田百選』に選定されました。斜面に広がる棚田は、前面に眺望が開け、休耕田がほとんどないことから、訪れる人々を魅了します。この地域の棚田は、地すべり地を巧みに利用しており、山陰海岸ジオパークのジオサイトの一つとしても認められています。

自然との調和

この棚田は、山間部の地すべり地形を利用して作られており、斜面に沿って弧を描くように配置されています。これにより、棚田は周囲の風景と見事に調和し、特に新緑や紅葉の季節にはその美しさが際立ちます。「日本で最も美しい村」連合に加盟している香美町小代区を象徴する景観として、多くの観光客に愛されています。

地域に根付いた棚田の管理と保全

うへ山の棚田は、地元の人々によって丁寧に管理されており、休耕田がほとんど見られないのが特徴です。地域住民の努力によって、農作業体験や米の直接販売、交流イベントなどが実施され、都市部からの訪問者に棚田の重要性を伝える取り組みが行われています。これらの活動を通じて、棚田の維持と地域の活性化が図られています。

農業体験と観光の魅力

うへ山の棚田では、訪れる人々に農作業体験の機会を提供しており、収穫した米を直接購入することもできます。また、交流イベントなどを通じて、都市部の人々との繋がりを深めることで、棚田の価値を広く伝えています。これらの取り組みは、地域の農業文化を次世代に継承するために重要な役割を果たしています。

棚田の防災機能と自然環境

うへ山の棚田は、ただ美しいだけでなく、防災機能を持つ「緑のダム」としての役割も果たしています。棚田は、雨水や地下水を自然に蓄えることで洪水を防ぎ、谷川に雨水が一気に流れ下ることを防止しています。これにより、棚田は地域の防災対策としても重要な存在となっています。

黒毛和牛の発祥地としての歴史的背景

うへ山の棚田がある香美町小代区貫田は、全国の黒毛和牛のほぼすべての子孫とされる名牛「田尻」号が生まれ育った地でもあります。この地域は但馬牛の生産地としても有名で、「和牛の聖地を巡るツアー」など、地域の歴史と文化を感じることができる観光プログラムも提供されています。

アクセス情報と周辺観光スポット

うへ山の棚田へのアクセスは、西日本旅客鉄道(JR西日本)の山陰本線八鹿駅から全但バス「秋岡」行きに乗車し、「貫田」停留所で下車、徒歩30分です。また、香美町周辺には、うへ山の棚田の他にも「うへ山の棚田」「久須部渓谷」など、自然豊かな観光スポットが点在しており、訪れる人々に多様な楽しみを提供しています。

香美町の魅力と「日本で最も美しい村」連合

香美町は、兵庫県北部に位置し、旧美方町、旧村岡町、旧香住町が平成17年に合併して誕生した町です。この町は「日本で最も美しい村」連合に加盟しており、その美しい自然景観が高く評価されています。うへ山の棚田は、その象徴的な存在であり、訪れる人々に日本の原風景を感じさせる場所となっています。

まとめ

うへ山の棚田は、美しい自然景観と地域に根付いた農業文化が融合した場所であり、『日本の棚田百選』にも選ばれた名勝地です。その独特の景観は、訪れる人々に深い印象を与え、地域の歴史と文化を感じることができます。また、防災機能を持つ棚田としての役割も果たしており、地域社会にとって重要な存在です。香美町を訪れた際には、ぜひこの棚田を訪れて、その魅力を体感してみてください。

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名称
うへ山の棚田
(うえやま たなだ)

城崎・出石・湯村温泉

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