兵庫県 » 城崎・出石・湯村温泉

氷ノ山

(ひょうのせん)

氷ノ山は、兵庫県養父市と鳥取県八頭郡若桜町の県境に位置する標高1,510mの山で、須賀ノ山(すがのせん)とも呼ばれます。この山は日本二百名山やふるさと兵庫50山のひとつに選ばれており、多くの自然愛好家や登山者に親しまれています。

氷ノ山の概要

氷ノ山は兵庫県の最高峰であり、中国地方においては大山に次ぐ高さを誇る山です。標高800m以上の山腹には豊かなブナの自然林が広がっており、天然記念物に指定されているイヌワシやツキノワグマなどの希少な動物が生息しています。この地域は、瀞川平や那岐山とともに氷ノ山後山那岐山国定公園に指定されており、その自然の美しさは「21世紀に残したい日本の自然100選」や「日本の秘境100選」にも選ばれています。

氷ノ山の名称の由来

氷ノ山の名前の由来には興味深い伝説があります。古代の書物『稲羽誌』によれば、天照大神が旭日に映える樹氷を見て「ヒエの山」と名付けたことが由来とされています。さらに、山麓の舂米集落には天照大神の御製が伝わっており、鳥取県側では伊勢道として天照大神が実際に通られた道とされています。江戸時代には、この道が伊勢参りの際に利用され、途中に天照大神が腰掛けたとされる「さざれ石」が今も残っています。

氷ノ山の形成史

氷ノ山は約258~255万年前に噴出した安山岩質溶岩(氷ノ山火山岩)から成り立っています。この山は約310~220万年前に形成された複成火山の一部であり、北部に隣接する鉢伏山、瀞川山、扇ノ山などとともに「照来(てらぎ)」と呼ばれる第四紀火山に分類されています。

照来火山の活動初期には、現在の氷ノ山の北約10km地点で大規模な火砕流の噴出があり、その結果、東西14km、南北17kmに及ぶ「照来カルデラ」と呼ばれる巨大な陥没カルデラが形成されました。カルデラ内には湖が形成され、その湖成礫層と湖成泥層の上に、約280~約250万年前に安山岩質火山活動が開始され、氷ノ山の山頂部が形成されました。これらの活動によって陥没カルデラは埋積され、現在の地形としては照来コールドロンと呼ばれる地質構造にその痕跡が残っています。

主な登山ルート

兵庫県側のルート

鳥取県側のルート

交通アクセス

兵庫県側登山口までのアクセス

JR山陰本線 八鹿駅から全但バス「鉢伏」行で約50分、「福定」下車

鳥取県側登山口までのアクセス

若桜鉄道若桜駅から若桜町営バス舂米線で約25分、「氷ノ山ふれあいの里」下車(冬季は「氷ノ山スキー場」まで運行)

高速道路(兵庫県側)

北近畿豊岡自動車道 八鹿氷ノ山ICから国道9号を経由し関宮小代線で「氷ノ山スキー場」方面へ

山内にある施設

氷ノ山は自然と触れ合える施設が豊富にあります。

周辺の観光スポット

Information

名称
氷ノ山
(ひょうのせん)

城崎・出石・湯村温泉

兵庫県