あさご芸術の森の概要
あさご芸術の森は、1995年に旧朝来町(現在の朝来市)のアートプロジェクト「Asago Art Park + Museum」の一環として工事が開始されました。中核施設であるあさご芸術の森美術館が1999年に竣工し、2002年に公園全体が完成しました。広大な自然環境を活かし、自然と芸術が融合する滞在型レクリエーションの場として設計されています。
自然と芸術の調和
この公園は、多々良木ダム直下に広がる森林の谷を活用し、約30ヘクタールの広大な敷地を誇ります。園内には、美しい景観を楽しむことができる野外彫刻公園や、淀井敏夫氏の作品を展示する美術館などがあります。特に、野外彫刻展示場では、多々良木ダムを背景にした美しい彫刻作品を鑑賞できます。
地域文化の発信拠点
あさご芸術の森は、単なる観光地にとどまらず、地域の文化や芸術を発信する拠点としても重要な役割を果たしています。園内では、芸術関係のワークショップや芸術村イベント、マラソン大会、フリーマーケットなど、多くの人々が集まるイベントが定期的に開催されています。これにより、地域の芸術文化の活性化にも寄与しています。
あさご芸術の森の施設
あさご芸術の森には、訪れる人々が自然と芸術を楽しむための様々な施設が整備されています。
あさご芸術の森美術館
あさご芸術の森美術館は、朝来市出身で文化勲章を受章した彫刻家・淀井敏夫氏の作品を展示する美術館です。屋内外に彼の生涯作品が常設展示されており、多々良木ダムを借景とした野外彫刻展示場も備えています。この美術館は、望月真一氏の設計によるもので、芸術と自然が見事に調和しています。
彫刻公園と四季の森
園内には、あさご芸術の森彫刻公園(南谷野外彫刻公園)もあり、ここでは多くの彫刻作品が自然の中に展示されています。また、あさご四季の森と呼ばれるエリアでは、ハリエンジュやコナラ、ヒノキ、アカマツ、スギの森が広がり、四季折々の美しい自然を楽しむことができます。
温泉宿泊施設
あさご芸術の森には、多々良木みのり館と播磨ふれあいの家という2つの温泉宿泊施設が整備されています。これらの施設では、自然に囲まれた環境でのんびりとした滞在を楽しむことができ、心身ともにリフレッシュすることができます。
あさご芸術の森の地理とアクセス
あさご芸術の森が所在する朝来市は、兵庫県のほぼ中央部に位置し、京阪神から約90キロメートルの距離にあります。鉄道や高速道路を利用すれば、約1時間30分から2時間で到着します。また、姫路からは約50キロメートルの距離にあり、JR播但線や播但連絡道路を利用すれば約1時間でアクセス可能です。
朝来市の気候と地形
朝来市は南北に長い地域で、北部は養父市や豊岡市と接し、南部は神崎郡、東部は京都府、丹波市、多可郡、西部は宍粟市に接しています。南北約32km、東西約24kmの広大な地域で、日本海へ流れる円山川や瀬戸内海に流れる市川などの源流地域であり、兵庫県の南北の分水嶺でもあります。気候は日本海型、内陸型気候で、寒暖の差が大きいのが特徴です。
アクセスの利便性
2006年には北近畿豊岡自動車道が和田山まで開通し、あさご芸術の森へのアクセスがさらに便利になりました。最寄り駅であるJR播但線の新井駅からはタクシーで10分程度で到着します。
行事・イベント
あさご芸術の森では、地域の魅力を発信するための様々な行事やイベントが開催されています。
インフィオラータあさご
毎年4月下旬から5月上旬にかけて、インフィオラータあさごと呼ばれる花絵イベントが開催されます。このイベントは、あさご芸術の森美術館の野外彫刻展示エリアで行われ、色とりどりの花びらを使った美しい花絵が展示されます。
受賞歴と評価
あさご芸術の森は、その優れた環境とデザインにより、国内外で高い評価を受けています。
受賞歴
2000年には、平成12年度手づくり郷土賞を受賞し、さらに2002年にはIFPRA国際コンクール Nations In Bloomで金賞を獲得しました。また、2003年にはグッドデザイン賞も受賞し、そのデザインと環境の美しさが認められています。
周辺の観光スポット
あさご芸術の森の周辺には、他にも魅力的な観光スポットが多数あります。これらのスポットを訪れることで、朝来市の豊かな自然や歴史に触れることができます。
竹田城や生野銀山
近隣には、天空の城として知られる竹田城や、日本の産業遺産である生野銀山があります。また、銀山湖や口銀谷(銀山まち回廊)なども訪れる価値があります。
青倉神社とムーセ旧居
他にも、歴史的な建造物としては青倉神社やムーセ旧居があり、これらの場所では古き良き時代の雰囲気を感じることができます。
あさご芸術の森は、自然と芸術が織り成す美しい空間であり、訪れる人々に癒しと感動を提供します。是非、一度足を運んでみてください。