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銀山まち回廊(生野銀山トロッコ軌道)

(ぎんざん まちかいろう)

銀山まち回廊は、兵庫県朝来市生野町口銀谷にある景観形成地区を巡る観光用道路の愛称です。生野町はかつて日本有数の銀山として栄えた生野銀山の鉱山町であり、その歴史的な景観が残る地域です。2014年には、「生野鉱山及び鉱山町の文化的景観」の一部として、国の重要文化的景観に選定されました。

歴史的な町並みと見どころ

生野銀山の鉱山町として発展した口銀谷地域は、近代以前の建造物が多く残されており、1998年には兵庫県の景観形成地区に指定されました。銀山まち回廊は、この町並みを巡る観光用の主要な道路であり、観光客に歴史と文化を感じさせる風景を提供します。沿道には、近世および近代の町家や西洋館、カラミ石を用いた塀や水路、トロッコ軌道跡など、歴史的価値の高い遺構が点在しています。

代表的な観光ルート

銀山まち回廊は、生野町の歴史を感じることができる複数の通りを巡ります。以下はその代表的なルートです:

銀山まち回廊沿いの施設と名所

銀山まち回廊の沿道には、歴史的建造物や文化財に指定された建物が数多く存在します。以下に主な施設と名所を紹介します。

生野書院(生野史料館)

郷土資料館として活用されている生野書院では、生野銀山や生野町の歴史に関する貴重な資料が展示されています。町の歴史を学ぶには最適な場所です。

生野まちづくり工房井筒屋

生野まちづくり工房井筒屋は、1832年に建築された旧吉川邸で、国の登録有形文化財に指定されています。この施設は、かつて郷宿として利用されていた歴史的な建物で、現在ではビジターセンターとして利用されています。

旧生野警察署

明治19年に建築された旧生野警察署は、擬洋風建築の一例で、市の指定文化財となっています。日本の近代化の歴史を感じることができる貴重な建物です。

但陽信用金庫会館

但陽信用金庫会館は、美術館や音楽ホールとして利用されている施設で、特に新館では生野町出身の画家たちの作品が展示されています。また、本館には国際音楽セミナー「生野ムジカ」の会場となるホールがあり、ロダンの「青銅時代」が設置されています。

今井家住宅

今井家住宅は、国の登録有形文化財に指定されている江戸時代後期の建物で、その歴史的価値から多くの観光客が訪れます。

旧松一商店(松本邸)

旧松一商店(松本邸)は、明治時代後期に建てられ、大正時代に増築された建物で、国の登録有形文化財に指定されています。建物の外観や内部のデザインからは、当時の生活様式を垣間見ることができます。

旧日下旅館

旧日下旅館は、かつて旅館として利用されていた建物で、現在は国の登録有形文化財に指定されています。その趣のある佇まいは、当時の旅館文化を今に伝えています。

トロッコ軌道跡

トロッコ軌道跡は、生野銀山からの鉱石を運搬するために使われていた軌道の跡地で、現在ではその一部が観光ルートとして整備されています。歴史的な鉱山の雰囲気を感じることができます。

アクセスと周辺情報

銀山まち回廊へのアクセスは非常に便利で、JR播但線の生野駅から徒歩5分程度で到着します。生野書院や銀山まち回廊沿いの施設を訪れる際には、徒歩で町並みを散策しながらその歴史を楽しむことができます。

また、周辺には生野銀山や銀山湖、あさご芸術の森などの観光スポットが点在しており、一日を通して生野町の魅力を満喫することができます。

Information

名称
銀山まち回廊(生野銀山トロッコ軌道)
(ぎんざん まちかいろう)

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