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猿尾滝

(さるおだき)

猿尾滝は、兵庫県美方郡香美町村岡区に位置する美しい滝で、但馬三名瀑の一つとして知られています。また、日本の滝百選にも選定され、多くの観光客や自然愛好者に愛されています。

概要

猿尾滝は、矢田川の支流である妙見山(標高1,139メートル)を源とする湯舟川の支流、作山川流域に位置しています。滝は玄武岩質の岩脈で形成された岩肌を上下2段に分かれて流れ落ちており、上段の落差は39メートル、下段は21メートルです。滝の名称は、特に下段の流れが猿の尾の形に似ていることから名付けられたと伝えられています。

歴史と文化

猿尾滝は古くから、妙見山にある名草神社の参道から眺望できる滝として知られていました。江戸時代には、この地域を治めていた交代寄合(のちの村岡藩)の山名氏が夏の涼を求めて「ソーメン流し」を楽しんだと伝えられています。この伝統は現在も受け継がれており、毎年7月第2日曜日には「猿尾滝祭り」が開催され、地元の人々や観光客が参加して大規模な「ソーメン流し」を楽しむことができます。

自然の美しさ

猿尾滝の周囲は、ブナやモミジ、サクラ、ケヤキなどの落葉樹に囲まれており、四季折々の風景が楽しめます。特に秋には紅葉が美しく、訪れる人々の目を楽しませます。また、冬の厳しい寒さの中で滝が凍結することがあり、その時には氷滝の壮大な姿を見ることができます。このような自然の美しさから、猿尾滝は1968年(昭和43年)に兵庫県の名勝に指定され、翌1969年(昭和44年)には氷ノ山後山那岐山国定公園にも指定されています。

アクセス

猿尾滝へのアクセスは、公共交通機関や車での訪問が可能です。公共交通機関を利用する場合、JR山陰本線八鹿駅から全但バスの村岡・和田・湯村温泉・秋岡方面行きに乗車し、日影バス停留所で下車します。所要時間は約45分で、停留所からは徒歩約20分の距離です。車を利用する場合は、国道9号から県道267号に入り約1.2キロメートル走行し、駐車場に到着します。駐車場には売店やトイレがあり、そこから徒歩約100メートルで滝に到達します。

周辺の観光情報

猿尾滝周辺には、名草神社や音水渓谷、瀞川渓谷、天滝渓谷など、美しい自然景観が広がっています。これらの場所は、森林浴やハイキング、紅葉狩りなど、自然を満喫できるスポットとして人気があります。また、猿尾滝からは、但馬高原植物園や兵庫県立木の殿堂、神鍋高原、兎和野高原など、周辺の観光地へのアクセスも良好です。

Information

名称
猿尾滝
(さるおだき)

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