ロープウェイの歴史と設立背景
城崎ロープウェイは、関西電力の初代社長であった太田垣士郎の発案により、関西電力、関電産業(現在の関電アメニックス)、阪急電鉄、城崎町(現在の豊岡市)、地元有志の協力を得て建設されました。1963年5月26日に開業し、以来、城崎観光の一環として多くの人々に親しまれています。
路線データ
基本情報
城崎ロープウェイは3線交走式で運行されており、全長676メートル、水平長641メートル、最大高低差は201メートルです。運行速度は最高3メートル毎秒で、片道の所要時間は約7分です。また、支柱は2基設置されており、安全性と快適な乗り心地を提供しています。
搬器の特徴
搬器(ゴンドラ)はCWA社製で、2002年に更新されました。定員は31名で、多くの乗客を快適に運ぶことができます。乗車中は、城崎温泉街や周囲の自然を眺めながら、リラックスした時間を過ごすことができます。
運行ダイヤとアクセス
運行時間
城崎ロープウェイの運行は、始発が9時10分、最終が16時50分(山麓発)となっており、山頂発は17時10分です。運休日は毎月第2・第4木曜日ですが、祝日は営業しますので、観光の計画に役立ててください。
交通アクセス
山麓駅へのアクセスは、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陰本線の城崎温泉駅から徒歩約20分、またはタクシーでの移動が便利です。山麓駅とロープウェイ登り口の間には100段近くの階段があり、バリアフリーには対応していないため、ご注意ください。
駅周辺の見どころ
山頂駅(大師山上駅)
標高231メートルに位置する山頂駅は、温泉寺奥の院やみはらしカフェ茶屋、かに塚、そして駅舎屋上にある展望台から城崎温泉街と円山川を一望できる絶景スポットです。また、吉田兼好の歌碑もあり、歴史と自然を楽しむことができます。
中間駅(温泉寺駅)
標高98メートルに位置する中間駅は、1300年の歴史を誇る但馬最古の寺「末代山温泉寺」のご参拝に便利な場所です。温泉寺の本堂には、奈良の長谷寺の観音像と同木で作られた十一面観音立像が祀られており、歴史に触れるひとときを過ごせます。また、城崎美術館も駅周辺にあり、文化的な観光スポットとしても魅力的です。
山麓駅(城崎温泉駅)
標高31メートルに位置する山麓駅周辺には、太田垣士郎資料館や温泉寺山門と薬師堂、薬師の湯飲泉場など、歴史的な見どころが多く点在しています。有島武郎の歌碑もあり、文学や歴史に興味のある方にもおすすめです。
文化財と観光スポット
末代山温泉寺と入浴作法
温泉寺駅は、城崎温泉の歴史に深く関わる「末代山温泉寺」への参拝のために設置されました。かつて、城崎温泉へ入湯する際には、まず温泉寺へ参拝し湯杓を授かり湯治するという古式の入浴作法が伝えられており、現在でもその伝統を体験することができます。
ミシュランガイドに認められた絶景
山頂からの景色は「ミシュラングリーンガイド」で一つ星を獲得しており、城崎温泉の街並みは二つ星を受賞しています。これにより、城崎温泉の美しさが世界中に広まり、城崎温泉ロープウェイには多くの海外からの観光客も訪れるようになりました。
城崎ロープウェイの魅力
城崎ロープウェイは、城崎温泉の魅力をさらに引き立てる観光スポットです。山頂からの絶景や温泉寺への参拝、さらには地元の歴史や文化に触れることができるため、訪れるたびに新たな発見があります。特に、みはらしテラスカフェでのひとときは、自然の美しさを堪能できる貴重な体験です。
城崎温泉に訪れた際には、ぜひ城崎ロープウェイに乗って、城崎の魅力を余すことなく楽しんでください。