兵庫県 » 城崎・出石・湯村温泉

玄武洞ミュージアム

(Genbudo Museum)

玄武洞ミュージアムは、兵庫県豊岡市に位置する玄武洞公園内にある石と豊岡杞柳細工に関する博物館です。このミュージアムは、玄武洞や世界中の鉱石、鉱物、化石に関する資料の収集・保管・展示、さらには関連する調査研究や学習会の開催など、さまざまな事業を展開しています。

玄武洞ミュージアムは1972年(昭和47年)に開館し、以来、世界各地から集めた珍しい石を中心に約2500点以上の収蔵品を誇っています。また、1200年の伝統を持つ国の伝統的工芸品である豊岡杞柳細工も展示されています。この博物館は、石や鉱物、化石などの自然の驚異を感じさせる展示を通じて、訪れる人々に大きな感動を与えています。

展示内容

玄武洞ミュージアムでは、主に鉱石や化石を中心に、4つの展示コーナーに分かれて展示が行われています。それぞれのゾーンは、アジアゾウをはじめとする山陰海岸や但馬地域の5億年にわたる地質の歴史、玄武洞に関する岩石・資料が展示される「岩石ゾーン」、アマゾナイトや孔雀石、アクアマリンなどの宝石や、砂漠のバラ、菱マンガン鉱、黄鉄鉱、インカローズ、クリソコラ、オブシディアンなど、自然が創り出す鉱石や光る石を展示する「鉱物ゾーン」、ティラノサウルスの全身骨格やシーラカンス、カニ、エビなどの化石を展示する「化石ゾーン」、そして豊岡杞柳細工の歴史や技術を紹介する「杞柳ゾーン」に分かれています。これらの展示品は、いずれも非常に貴重で、訪れる人々を魅了します。

岩石ゾーン

岩石ゾーンでは、玄武洞をはじめ、玄武岩や但馬ジオ、但馬三山、山陰海岸ジオパーク、地球の奇跡に関する資料が展示されています。特に「奇石ギャラリー」では、自然が創り出した美しい岩石や鉱物が展示されており、訪れる人々に大自然の驚異を感じさせます。

鉱物ゾーン

鉱物ゾーンでは、アマゾナイトや孔雀石、アクアマリンなどの宝石類を展示しており、訪れる人々にその美しさを堪能させます。また、砂漠のバラや菱マンガン鉱、黄鉄鉱、インカローズ、クリソコラ、オブシディアンなど、光り輝く鉱石も展示されています。これらの鉱物は、自然が創り出した驚異的な美しさを持っており、多くの訪問者に感動を与えます。

化石ゾーン

化石ゾーンでは、ティラノサウルスの全身骨格をはじめ、シーラカンスやカニ、エビなどの化石が展示されています。これらの化石は、地球の歴史や生物の進化を物語る重要な資料であり、訪れる人々に生命の歴史を感じさせます。

杞柳ゾーン

杞柳ゾーンでは、豊岡杞柳細工の歴史や技術が紹介されています。豊岡杞柳細工は、コリヤナギや籐、麻糸を使って制作される伝統的な工芸品で、1300年以上の歴史を持つとされています。このゾーンでは、豊岡杞柳細工の製作過程や、その美しさを堪能することができます。

ショップとレストラン

玄武洞ミュージアムのショップでは、豊岡鞄や豊岡杞柳細工をはじめとする地元の特産品や土産物が販売されています。特に「玄武洞カステラ」や「玄武洞ラスク」などの自家製菓子は、訪れる人々に人気があります。また、レストランでは、但馬牛をはじめとする地元の食材を使用した料理が提供されており、訪れる人々に豊岡の味覚を堪能していただけます。

体験プログラム

玄武洞ミュージアムでは、化石や宝石の発掘、豊岡杞柳細工のかご編みなど、さまざまな体験プログラムが用意されています。これらのプログラムは、子供から大人まで楽しむことができ、訪れる人々にとって貴重な経験となることでしょう。

交通アクセス

玄武洞ミュージアムへのアクセスは、JR西日本山陰本線の城崎温泉駅からタクシーで約8分、または豊岡駅からタクシーや市営バス「イナカー」を利用し、約15分の距離にあります。また、円山川を挟んで対岸にあるJR西日本山陰本線の玄武洞駅からは、渡し船を利用して約7分で到着します。ただし、渡し船の利用には事前予約が必要で、ミュージアムの定休日には運航していないため、事前に確認が必要です。

豊岡杞柳細工の歴史と魅力

豊岡杞柳細工は、兵庫県豊岡市、養父市、美方郡香美町で生産される伝統的な工芸品で、柳行李を代表としています。この製品は、コリヤナギや籐、麻糸を使って制作され、国の伝統工芸品として認定されています。さらに、特許庁によって地域ブランドに指定されており、その歴史と技術は広く知られています。

歴史

豊岡杞柳細工の歴史は非常に古く、奈良時代にまでさかのぼります。東大寺の正倉院には、但馬国で作られた柳箱が御物として保存されており、このことから、豊岡杞柳細工は1300年以上の歴史を持つことが証明されています。豊岡藩が安土桃山時代に杞柳産業を奨励し、専売制を成立させたことで、「豊岡の柳行李」として全国的に有名になりました。江戸時代には旅行具として広く利用され、明治時代には国際博覧会に出品されるなど、その名声はさらに広まりました。

現代の豊岡杞柳細工

昭和に入ると、豊岡杞柳細工は軍事行李の生産にも貢献しました。1992年には、経済産業大臣から国の伝統的工芸品に指定され、2006年には玄武洞ミュージアム内に「豊岡杞柳細工ミュージアム」が開設されました。このミュージアムでは、杞柳細工に関する資料や製作に使用される道具類が展示されており、豊岡杞柳細工の魅力を広く紹介しています。さらに、2023年には地域おこし協力隊の活動により、数十年ぶりに新たな工芸士が誕生し、この伝統が次世代へと引き継がれています。

Information

名称
玄武洞ミュージアム
(Genbudo Museum)

城崎・出石・湯村温泉

兵庫県