地形と特徴
竹野浜は日本海に面した、東西に約800メートルにわたる遠浅の砂浜です。海は透明度が高く、白い砂浜と青い海のコントラストが美しく、訪れる人々を魅了します。
海水浴場としての魅力
竹野浜は、その美しさと清浄な海水が評価され、環境省による「快水浴場百選」や「日本の渚100選」など、数々の賞に選ばれています。日本を代表する海水浴場の一つとして、夏のシーズンには約50万人もの海水浴客で賑わいます。
歴史的背景
江戸時代から明治時代にかけて、竹野浜は北前船の寄港地として栄え、「竹野の大浜」と呼ばれていました。当時は全国の廻船業者が集まり、竹野浜一帯は活気に満ちていました。
猫崎半島とその歴史
竹野浜の北西側に位置し、日本海に突き出る猫崎半島は、かつて「賀島」と呼ばれていました。この半島は、竹野の象徴的な地形として、現在も多くの観光客に親しまれています。
北前館と鷹野神社
浜辺には、北前船の復元船「天神丸」をはじめ、和磁石や望遠鏡、船絵馬などが展示された「北前館」があります。また、近くの鷹野神社には、船頭たちが奉納した船絵馬や方位を示すための「方角石」が残されており、竹野の歴史を感じることができます。
竹野浜の歴史的出来事
- 1910年(明治43年) - 竹野村が賀嶋山麓開発のための公園費を計上。
- 1911年(明治44年) - 竹野駅が開設。
- 1918年(大正7年)9月14日 - 水害により、鷹野神社西端から猫崎半島までが竹野川となり、砂浜の約半分が流失。
- 1955年(昭和30年)3月 - 竹野村と周辺3村が合併。
- 1962年(昭和37年) - 竹野と豊岡市瀬戸の間を結ぶ海岸道路(未舗装)の工事が完了。
- 1963年(昭和38年)12月 - ニホンザル45頭を広島県から導入し、賀嶋公園で放し飼いに。
- 1965年(昭和40年) - 海岸道路が舗装。開通当初は有料道路でしたが、のちに無料化。
- 1968年(昭和43年) - 昭和天皇が山陰海岸を行幸。
- 1975年(昭和50年) - 竹野町がニホンザルの飼育を断念し、捕獲したニホンザルを犬山モンキーセンターへ移送。
竹野浜周辺の観光スポット
竹野浜周辺には、北前館の他にも多くの観光スポットがあります。竹野浜から徒歩でアクセス可能な場所や、竹野海岸全体にわたる景勝地をご紹介します。
誕生の塩工房
竹野浜の海水を使用して塩作り体験ができる施設です。体験を通じて、伝統的な塩作りの工程を学ぶことができます。
鷹野神社と方角石
歴史的な神社で、境内には船絵馬や方角石があり、海運の歴史を感じられます。
猫崎半島と賀嶋公園
竹野浜の西端に位置し、猫がうずくまったように見えることから「猫崎」と名付けられた半島。ここには、展望台があり、日本海の美しい景色を一望することができます。
切浜・淀の洞門、はさかり岩
竹野海岸の東側に広がる岩礁地帯で、洞門や奇岩が点在し、自然の造形美を楽しむことができます。
キャンプ場
竹野浜近くには、青井浜キャンプ場や弁天浜キャンプ場があり、アウトドアを満喫することができます。
近隣の景勝地・温泉地
竹野海岸を訪れる際には、香住海岸や但馬御火浦、浜坂海岸などの景勝地や、城崎温泉、玄武洞といった観光スポットもおすすめです。
交通アクセス
竹野浜へのアクセスは、JR山陰本線の竹野駅から徒歩20分ほど。豊岡駅や竹野駅からは、全但バスまたは豊岡市営バス「イナカー」で「竹野浜」バス停まで行くことができます。
周辺施設
竹野浜周辺には、竹野浜に面した北前館の他、竹野温泉施設、誕生の塩工房、鷹野神社、大灯籠など、観光や休憩に最適な施設が充実しています。