公園の歴史
瑞宝寺公園は、明治初期に廃寺となった黄檗宗瑞宝寺の跡地に整備された公園です。1951年に神戸市が整備を行い、現在の公園として生まれ変わりました。この場所は、歴史的にも豊臣秀吉との関わりが深く、秀吉は有馬温泉をたびたび訪れていたとされています。
秀吉と瑞宝寺の紅葉
豊臣秀吉は、瑞宝寺の紅葉を非常に気に入っており、「いくら見ても飽きない」と称賛しました。この逸話から、瑞宝寺公園の紅葉は「日暮しの庭」や「錦繍谷」という別名で呼ばれることもあります。また、秀吉が囲碁を楽しんだとされる石の碁盤が、現在も公園内に保存されています。
旧瑞宝寺山門の移築
公園内にある旧瑞宝寺の山門は、1868年に京都の伏見桃山城から移築されたものです。この山門は、1976年に神戸市によって保存修復され、現在も公園の歴史的なシンボルとして残されています。
園内の見どころ
瑞宝寺公園には、歴史的な建造物や自然景観が多く点在しています。これらは公園を訪れる人々に、歴史と自然の調和を感じさせます。
十三重石塔
公園内には、江戸時代後期に建立された十三重石塔があります。この塔は、黄檗宗第25代華頂文秀によって建てられたもので、瑞宝寺の歴史を物語る重要な文化財です。
紅葉茶屋
紅葉茶屋は、秋の紅葉シーズンに特に人気のあるスポットです。ここで楽しむ一服の茶は、鮮やかな紅葉を眺めながら、心を落ち着けるひとときとなります。
和歌の歌碑
園内には、小倉百人一首にも詠まれている和歌「有馬山猪名の笹原風吹けばいでそよ人を忘れやはする」(大弐三位)の歌碑が建てられています。この歌碑は、古の時代から続く日本の文化と歴史を感じさせます。
大鼓滝
公園内を流れる小さな滝、大鼓滝は、自然の音と美しい景観を楽しむことができるスポットです。滝の音は、訪れる人々の心を癒します。
毎年の「有馬大茶会」
瑞宝寺公園では、毎年11月2日と3日に「有馬大茶会」が開催されます。このイベントは、茶道の愛好者にとって重要な行事であり、多くの参加者が公園内での茶会を楽しみます。
交通アクセス
瑞宝寺公園へのアクセスは、神戸電鉄有馬線の有馬温泉駅から徒歩15分ほどです。駅から公園までは、南東へ約1キロメートルの距離で、散策しながら到着することができます。
まとめ
瑞宝寺公園は、歴史と自然が調和した美しい都市公園です。豊かな紅葉、歴史的な建造物、そして毎年開催される有馬大茶会など、訪れる人々に多くの魅力を提供しています。有馬温泉を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。