神戸酒心館の歴史
神戸酒心館の歴史は1751年(宝暦元年)に遡ります。この年に、現在の場所で清酒の醸造を開始しました。その後、1995年に発生した阪神・淡路大震災により、木造の蔵が全壊してしまうという悲劇に見舞われました。しかし、2年後の1997年12月に豊澤酒造株式会社と共同で株式会社神戸酒心館を設立し、復興を果たしました。
蔵の施設と提供するサービス
神戸酒心館には、蔵元としての役割だけでなく、訪れる人々に楽しんでいただける多彩な施設が揃っています。その一つが、蔵の料亭「さかばやし」です。この料亭では「旬の酒と肴」をテーマに、季節ごとの料理と共に福寿の美酒を楽しむことができます。また、量り売りの販売を行う「東明蔵」もあり、新鮮な清酒を求める方々に人気です。
福寿のブランドとノーベル賞晩餐会
「福寿」は、神戸酒心館を代表するブランドであり、その品質の高さは国際的にも評価されています。特に、日本人がノーベル賞を受賞した際には、晩餐会で「福寿 純米吟醸(青瓶モデル)」が提供されることでも知られています。この伝統は2008年から始まり、現在でも続いています。また、ストックホルム大学の学生会館で行われる「ナイトキャップパーティ」でも福寿が振る舞われ、国際的な場での交流に一役買っています。
持続可能な酒造りへの取り組み
神戸酒心館は、環境への配慮も忘れていません。2022年には、酒造りの過程で排出される二酸化炭素を実質ゼロにするという目標を発表しました。この取り組みの一環として、同年10月に「福寿 純米酒 エコゼロ」が発売され、環境に優しい酒造りの象徴となっています。
利用情報
東明蔵の営業時間
東明蔵では、訪れる方々に「福寿」の美酒を提供しています。営業時間は、10:00~18:00です。また、蔵の料亭「さかばやし」は、昼食と夕食の時間帯に営業しており、昼食は11:00~14:30(ラストオーダー14:00)、夕食は17:00~22:00(ラストオーダー21:00)です。年中無休ですが、大晦日と正月の1月1日から3日まではお休みとなっています。
所在地と交通アクセス
神戸酒心館の所在地は、神戸市東灘区御影塚町1-8-17です。交通アクセスも良好で、阪神本線の石屋川駅から徒歩8分の距離にあります。訪れる際は、電車でのアクセスが便利です。
受賞歴
神戸酒心館の「福寿」は、全国新酒鑑評会で数々の賞を受賞してきました。特に平成14酒造年から平成29酒造年までの間に、「福寿」は金賞を受賞しています。このように、神戸酒心館の酒造りは国内外で高く評価されており、その品質と伝統が受け継がれています。
神戸酒心館は、その豊かな歴史と革新を兼ね備えた酒造会社として、訪れる人々に日本の伝統と文化を感じさせてくれます。ぜひ、一度足を運んでその魅力を体感してみてください。