酒蔵ダイニング「櫻宴」
酒蔵ならではの特別な料理を楽しめる「櫻宴」では、名物料理として「ポン酒鍋」を新メニューに加えました。日本酒の風味が際立つこの鍋は、訪れる人々に大変好評です。
また、気軽に日本酒を楽しめる呑処「三杯屋」も新たにオープンしました。日本酒に馴染みのない方でも気軽に楽しめる空間となっています。
展示室の見どころ
櫻正宗の300年以上の歴史を体感
2階の展示室では、櫻正宗の長い歴史を物語る酒瓶、看板、ラベルなどの貴重なコレクションを展示しています。また、伝統的な酒造りの工程を紹介する映像も上映されており、日本酒の奥深い世界を学ぶことができます。
展示内容
醸造に使用した道具の展示
実際に酒造りに使用された道具や器具を展示しています。それぞれの役割や機能について解説されており、伝統的な醸造方法を知ることができます。
木造蔵での酒造りの様子を映像で紹介
昔ながらの木造蔵で行われていた酒造りの様子を、映像を通じて見ることができます。伝統的な製造工程を臨場感たっぷりに体験できます。
明治から昭和にかけての酒瓶コレクション
明治16年から昭和時代にかけて使用された櫻正宗の酒瓶を展示。時代ごとに変化してきた瓶のデザインや形状を比較することができ、当時の酒文化を感じられます。
酒器や盃などの展示
酒を嗜むための盃や酒器、関連するアイテムが展示されており、それぞれの歴史や特徴について学ぶことができます。日本酒の文化をより深く知ることができる貴重なコレクションです。
オリジナルラベルの作成(有料)
櫻正宗のオリジナルラベルを作成することができます。自分用としてはもちろん、大切な人へのプレゼントとしてもおすすめです。特別な思い出を形にすることができる人気のサービスです。
ショップ「櫻蔵」
ショップ「櫻蔵」では、別棟の酒蔵で搾りたてのお酒を量り売りしています。ここでしか味わえないフレッシュな日本酒を楽しむことができます。また、地元の名産品や特産品も豊富に揃っており、お土産にも最適です。
櫻正宗株式会社の歴史
創業と発展
櫻正宗は1625年(寛永2年)に兵庫県伊丹市で創醸し、1717年(享保2年)に現在の神戸市東灘区魚崎へ移転しました。それ以来、灘五郷の名酒として長年にわたり親しまれています。
特筆すべきは、六代目当主山邑太左衛門による「宮水」の発見です。これにより、日本酒の品質が格段に向上し、全国的に広まるきっかけとなりました。また、1906年(明治39年)には、櫻正宗酒母から分離された酵母が「協会一号酵母」として全国に頒布され、日本酒醸造の発展に大きく貢献しました。
阪神・淡路大震災からの復興
阪神・淡路大震災では、酒造りの中心であった「内蔵」が門を残して倒壊。しかし、震災前年に完成した「櫻喜蔵」で酒造りを継続し、現在に至るまで高品質な日本酒を造り続けています。
商標「櫻正宗」の由来
創業当初は「薪水(しんすい)」という銘柄で販売していましたが、1840年(天保11年)に「正宗」という酒銘へと変更。これは、京都の瑞光寺住職が所持していた経典に書かれていた「臨済正宗」の文字に由来します。
しかし、商標制度が導入された明治時代には、すでに「正宗」という名前が広く使われていたため商標登録ができませんでした。そのため、国花である「桜」を冠し、「櫻正宗」と命名。現在もその伝統を受け継いでいます。
アクセス
所在地
兵庫県神戸市東灘区魚崎南町4-3-18
交通アクセス
- 阪神電鉄「魚崎駅」から徒歩約5分
- JR「住吉駅」から徒歩約15分
まとめ
櫻正宗記念館「櫻宴」は、歴史ある酒造りの伝統を学びながら、日本酒の魅力を存分に楽しめる施設です。酒造りの歴史や文化を体験できる展示室、美味しい料理と共に日本酒を堪能できるダイニング、ここでしか手に入らないお酒を販売するショップなど、見どころ満載です。神戸を訪れる際は、ぜひ一度足を運んでみてください。