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摩耶ケーブル線 (まやビューライン)

(まや ケーブルせん)

神戸の天空へ続くケーブルカー

摩耶ケーブル線は、兵庫県神戸市灘区にあるケーブルカーで、「摩耶ケーブル駅」から「虹駅(公式通称:虹の駅)」までを結んでいます。この路線は、六甲山系の摩耶山を登るケーブルカーとして運行されており、さらに「虹駅」からは摩耶ロープウェーへ乗り継ぐことで、摩耶山上へアクセスすることが可能です。

このケーブルカーとロープウェーを合わせた名称として、現在は「まやビューライン」という愛称が公式に使用されています。かつては「まやビューライン夢散歩」と呼ばれていましたが、現在ではほとんど使われていません。

摩耶山

摩耶山の魅力

摩耶山は、兵庫県神戸市灘区に位置し、標高702mを誇る六甲山地の中心的な山です。山頂付近には観光スポットが点在し、特に掬星台(きくせいだい)からの夜景は「日本三大夜景」の一つとして有名です。

摩耶山からの夜景

摩耶ケーブル線を利用すると、日本三大夜景の一つに数えられる摩耶山からの夜景を楽しむことができます。特に「掬星台(きくせいだい)」は有名なビュースポットで、神戸の街並みと大阪湾を一望できる絶景が広がります。

虹の駅周辺の見どころ

虹の駅周辺には、NHKや近畿広域民放、サンテレビの中継局があり、摩耶山上へ向かう登山道の入り口にもなっています。また、摩耶ロープウェーへの乗り継ぎ駅でもあり、さらに山上へと向かうことができます。

摩耶山の主なスポット

運行形態について

摩耶ケーブル線は20分間隔で運行されており、多客期には増発されることもあります。所要時間は約5分と短く、気軽に利用できるのが特徴です。

また、冬期を除く土曜・休日や夏期には営業時間が延長されるため、夜景観賞にも適しています。しかし、2007年9月1日からは、祝日や夏季を除き、毎週火曜日を休業日としています。

摩耶ケーブル線の車両の歴史

初代車両(1925年~1944年)

摩耶ケーブル線の初代車両は、1925年の開業時に導入されました。車両の前面には「A」と「B」の文字が記されており、片側に5つの乗降扉を備えていました。また、電源供給のための集電装置には、パンタグラフではなくポール式が採用されていました。

2代目車両(1955年~2012年)

1955年に営業が再開された際、日立製作所製の2代目車両が導入されました。この車両は、パンタグラフ方式の集電装置を備えていました。

また、1995年の震災後に運行が再開された際には、1号車に「ゆめあじさい」、2号車に「にじあじさい」という愛称が付けられ、それぞれ特徴的なデザインが施されました。

3代目車両(2013年~現在)

現在の3代目車両は2013年3月30日に導入されました。この車両は、阪神車両メンテナンスによって製造され、2代目のデザインと愛称を継承しつつ、最新の技術が導入されています。

3代目車両では、以下のような改良が施されています。

摩耶ケーブル線の歴史と経営の変遷

六甲摩耶鉄道から神戸市へ

摩耶ケーブル線は、もともと六甲摩耶鉄道(現在の神戸六甲鉄道)によって運営されていました。しかし、1995年に発生した阪神・淡路大震災によって、路線上に大きな岩が落下するなどの被害を受け、長らく運休を余儀なくされました。

その後、復旧を目的として2000年に神戸市都市整備公社(現在の神戸住環境整備公社)へ無償譲渡され、2001年から摩耶ロープウェーとともに一体的に運営が再開されました。

存続の危機と運営方針の転換

運営再開当初、摩耶ケーブル線の年間利用者数は44万人を記録しました。しかし、その後利用者数は減少し、年間1億円の赤字を抱える状態に陥ります。これにより、2011年度には神戸市都市整備公社が経営から撤退し、路線の廃止または民間譲渡が検討される事態となりました。

しかし、市民や観光客から存続を求める声が多く寄せられたことを受け、神戸市は資産を市が保有しながら運営を続ける方針へと転換しました。その後、2023年4月1日に摩耶ロープウェー・六甲有馬ロープウェイとともに「こうべ未来都市機構」へ譲渡され、現在に至ります。

駅一覧

路線データ

摩耶ケーブル線で楽しむ神戸の魅力

摩耶ケーブル線は、神戸の豊かな自然と絶景を楽しめる貴重な交通手段です。歴史を感じながら、美しい景観を満喫できる摩耶山の旅に、ぜひ訪れてみてください。

Information

名称
摩耶ケーブル線 (まやビューライン)
(まや ケーブルせん)

神戸・有馬(有馬温泉)

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