家島十景の由来
家島十景は、播磨国の史家である平野庸脩が1762年に著した地誌『播磨鑑』に基づいて定められたと言われています。『播磨鑑』では、家島諸島の旧跡群について七言絶句の漢詩が付されており、この詩が家島十景の起源とされています。
家島十景のリスト
間浦古郭(まうらこかく)
間浦古郭は、家島本島にある城山の城郭跡です。この場所からは、眼下に広がる真浦港と、その先の瀬戸内海の雄大な景色を一望することができます。
天満霊樹(てんまんれいじゅ)
天満霊樹は、家島本島の天神鼻に鎮座する家島神社の社叢(しゃそう)です。この神社は名神大社であり、平安時代の延喜元年(901年)に菅原道真が太宰府に左遷される途中で立ち寄ったという伝承が残っています。
監館眺望(かんかんちょうぼう)
監館眺望は、家島本島の清水公園の最上段にあった監館からの眺めを指します。監館とは、江戸幕府が寛永16年(1639年)に設置した番所の館であり、この場所からの眺めは古くから多くの人々に親しまれてきました。
白髭霊嗣(しらひげれいし)
白髭霊嗣は、家島本島にある宮浦神社の霊場です。ここは、古くから霊験あらたかな場所として知られ、参拝者にとって特別な意味を持つ場所となっています。
宮浦夜泊(みやうらやはく)
宮浦夜泊は、家島本島の宮港を指し、一夜を過ごした際の風情が詠まれた景勝地です。静寂な夜、港に浮かぶ船影と周囲の風景が美しい詩情を醸し出しています。
赤坂清水・櫻谷雪景(あかさかしみず・さくらだにせっけい)
赤坂清水・櫻谷雪景は、家島本島の宮破風の櫻谷にあります。この場所は、湧水とともに冬の雪景色が美しく、漢詩の題材としても取り上げられています。
観音崎月(かんのんざきつき)
観音崎月は、家島本島南端の観音崎に浮かぶ月を詠んだ景勝地です。夜空に輝く月が瀬戸内海を照らし、その美しさに心を奪われること間違いありません。
坊勢寺跡(ぼうぜじあと)
坊勢寺跡は、坊勢島にある古代の寺院跡です。この地からは、奈座港や山頂にある恵美酒神社を望むことができ、歴史と自然が調和した風景を楽しむことができます。
淡賀楯崎(あわがたてざき)
淡賀楯崎は、男鹿島に位置する景勝地です。ここは、静かな海岸線と緑豊かな風景が特徴で、訪れる人々を魅了します。
松島野馬(まつしまのば)
松島野馬は、松島に広がる野馬の風景を指します。かつては多くの馬が草を食む姿が見られ、その光景は自然と調和した美しさを持っています。
所在地・交通アクセス
所在地
家島十景の所在地は兵庫県姫路市家島町にあります。この地域は、瀬戸内海の自然の美しさと歴史的な名所が融合した場所で、多くの観光客が訪れます。
交通アクセス
家島十景へのアクセスは、姫路港から旅客船を利用して約30分で家島本島や坊勢島に到着します。美しい景観を楽しみながらの船旅は、家島十景巡りの一環としても人気です。