公園の歴史と背景
赤穂市は、瀬戸内海に面し、古くから塩づくりが盛んな地域でした。かつて、この地には400年間続いた入浜式塩田(いりはましきえんでん)や、昭和20年後半から40年代後半にかけて行われた流下式塩田(りゅうかしきえんでん)が広がっていました。
これらの塩田跡地を活用し、1987年(昭和62年)7月に開設されたのが「兵庫県立赤穂海浜公園」です。公園は、「赤穂らしさ」を大切にしながら、若年層から高齢者まで楽しめる施設を整備し、訪れる人々に憩いの場を提供しています。
公園の特徴
広大な敷地と豊かな自然
赤穂海浜公園は、赤穂御崎の西に広がる塩田跡地に整備された公園で、総面積は71.7ヘクタールに及びます。南側はビーチに面し、美しい海の景色を楽しめるのが特徴です。
また、園内には四季折々の花々が咲き、自然観察を楽しむことができます。さらに、潮の満ち引きの力を活用した汽水湖もあり、全国的にも珍しい環境が広がっています。
多彩な施設
公園内には、子どもから大人まで楽しめる様々な施設が整備されています。遊園地やアスレチック、ボート乗り場など、家族連れに人気のスポットが多数あります。
園内の主要施設
タテホわくわくランド
「タテホわくわくランド」は、サイクルモノレールやゴーカート、変わり種自転車などの遊戯施設が充実したエリアです。小さな子ども向けのコイン遊具もあり、幅広い年代の人々が楽しめるよう工夫されています。
主な遊具・アトラクション
- サイクルモノレール
- ゴーカート
- ランドトレイン
- ふわふわ遊具(お菓子の王国、ふわふわぴよちゃん)
- わくわくドキドキ迷路
- おとぎ列車「ゆめポッポ」
ボート・カヌーのりば
公園中央に位置する「赤湖」と「白湖」では、ボートやカヌーに乗ってのんびりと過ごすことができます。湖には多くの魚が生息しており、自然を満喫できるスポットとなっています。
ボートの種類
- ローボート
- サイクルボート(白鳥ボート)
- カヌー・カヤック
わんぱく広場
「わんぱく広場」には、難破船やアスレチック遊具、芝すべりなどの無料で遊べる施設があります。2021年には、乳幼児向けの遊具や大型立体遊具「パラダイス島の大冒険」が新設され、さらに充実しました。
人気の遊具
- 難破船
- ローラーすべり台
- ターザンロープ
- パラダイス島の大冒険
- フェアリーランド
四季の広場
青空広場の南にある芝生広場で、ピクニックや散策に最適なスポットです。家族連れやグループでのレクリエーションにも活用されています。
ふれあいロード
公園内を一周する幅14m、延長2,400mの快適な歩行空間が広がっています。ウォーキングやジョギングに最適なコースです。
赤湖・白湖
公園中央に位置する人工湖「赤湖(あかうみ)」と「白湖(しらうみ)」は、赤穂の歴史にちなんで名付けられました。赤湖は蓼(たで)の「赤」、白湖は赤穂の象徴である塩の「白」に由来します。
湖の水は千種川河口から取水しており、海水と真水が混ざり合う珍しい環境となっています。ここには、チヌ、ボラ、車エビ、ワタリガニなどの海の生物が生息しています。
塩の国
赤穂市立海洋科学館の付属施設「塩の国」では、かつての塩田が復元され、赤穂の塩づくりの歴史を学ぶことができます。
オートキャンプ場
1997年に開設された「赤穂海浜公園オートキャンプ場」は、日本オートキャンプ協会から四つ星認定を受けた施設です。ファミリーサイトやフリーサイト、コテージなど、多様な宿泊施設が整備されており、シャワールームや売店なども充実しています。
年間イベント
公園では、四季折々のイベントが開催され、地元だけでなく近隣の岡山県からも多くの観光客が訪れます。
主なイベント
- 1月:「お正月わくわくフェスタ」
- 3月~4月:「兵庫ユニバーサルマラソン」「ロハスパーク赤穂&グルメフェス」
- 5月:「赤穂ウルトラマラソン」
- 7月:「ジャパン ショート トライアスロン赤穂大会」
- 12月:「赤穂義士マラソン」
アクセス
JR播州赤穂駅から「御崎/亀の井ホテル赤穂」方面行きのバスに乗車し、「赤穂海浜公園前」で下車すると、公園に到着します。
おわりに
兵庫県立赤穂海浜公園は、自然と歴史を感じられる魅力的な公園です。家族連れやカップル、アウトドア愛好者にとって、一日中楽しめるスポットとしておすすめです。