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伊和神社

(いわ じんじゃ)

伊和神社は、兵庫県宍粟市一宮町須行名に位置する神社で、式内社(名神大社)として知られています。播磨国一宮として、古くから信仰の対象となっており、現在は神社本庁の別表神社として認識されています。

概要

伊和神社は、播磨国一宮としての歴史と伝統を誇る神社で、海神社・粒坐天照神社とともに「播磨三大社」と総称されています。神社の歴史や祭事は地域の文化と深く結びついており、地元の人々にとって重要な存在です。

祭神

伊和神社の主祭神は大己貴神(おおなもちのかみ)であり、古代の文献『播磨国風土記』によると、伊和大神と葦原志許乎命(大己貴神の別称・葦原醜男)は同神とみなされています。配神には少彦名神と下照姫神が祀られています。

祭神の由来

『風土記』によれば、伊和大神は出雲から移住したとされ、「伊和」の語源については神酒(みわ)から、または大己貴神が国作りを終えて「於和(おわ)」と呟いたためだとされています。

歴史

伊和神社の創祀は成務天皇14年または欽明天皇25年と伝えられています。『延喜式神名帳』には「伊和坐大名持魂神社(いわにいますおおなもちみたまのかみやしろ)」と記され、正暦2年(991年)には正一位の神階に叙せられました。

播磨国一宮として、幾度かの火災により社殿が焼失した際には、朝廷や国司、守護赤松氏、近隣の藩主などの庇護を受けて再建されました。鎮座地である一宮町(現・宍粟市)の地名は、播磨一宮の当社に由来しています。

近代社格制度では、明治6年に県社に列格され、同18年には国幣小社へ昇格、さらに同45年には国幣中社に昇格しました。戦後は神社本庁の別表神社に指定されています。

境内

境内には多くの歴史的な要素や伝承が残っています。伝承によると、欽明天皇25年、豪族・伊和恒郷に大己貴神から「我を祀れ」との神託があったとされます。恒郷は西の野で一夜にして木々が群生し、大きな白鶴2羽が石(鶴石)の上で北向きに眠っていたのを見て、そこに社殿を北向きに造営したと伝えられています。

現在の社殿も北向きで社叢の中にあり、鶴石は本殿裏に祀られています。

境内の施設

摂末社

境内にはいくつかの摂末社があり、それぞれ異なる神々が祀られています。主要な摂末社は以下の通りです:

旧境外摂末社

所在地が記されていない旧境外摂末社には、以下のような神社があります:

祭事

伊和神社では年間を通じてさまざまな祭事が行われています。代表的な祭事には以下のものがあります:

風鎮祭

風鎮祭(油万燈祭)は、二百十日の前に風の鎮めを願い、五穀豊穣と家内安全を祈念する祭りです。日暮れとともに、境内に並ぶ油と灯芯が入った小皿に火が灯されます。

秋季大祭

秋季大祭は15日が例祭で村練りなどが行われ、16日には神輿渡御を行う神幸祭が催されます。氏子地域から5台の屋台(太鼓台)が練り出され、屋台の宮入や練り合わせの後、百余人の神職や奉仕者の渡御行列が神輿とともに揖保川沿いの御旅所に神幸します。伊和神社のお膝元・須行名の屋台神輿は、数多くの奉納神輿の中でもひときわ大きく、祭りの見どころです。

アクセス

伊和神社へのアクセスは以下の通りです:

周辺の観光地

伊和神社周辺には以下の観光地もあります:

Information

名称
伊和神社
(いわ じんじゃ)

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