施設の概要
この資料館は、兵庫県たつの市(旧揖保川町)出身の鹿島守之助氏が創業した「八重洲ブックセンター」からの寄贈によって設立され、1988年10月31日に開館しました。館の建物は、近隣に位置する龍野城の影響を受け、城郭風のデザインが施されており、訪れる人々に歴史的な雰囲気を感じさせます。
常設展示
館内の常設展示では、たつの市と揖保川流域における古代から近世に至る歴史が5つのテーマに分かれて紹介されています。各テーマごとに、貴重な資料が展示され、訪れる人々に地域の歴史を深く理解してもらうことを目指しています。また、年に2回の特別展も定期的に開催され、さらなる歴史や文化の学びを提供しています。
平成28年の特別な発見
平成28年1月には、豊臣秀吉が脇坂安治に宛てた手紙が発見されました。この発見は、歴史研究において重要な意義を持ち、資料館でも特別な展示として取り扱われました。
展示テーマの詳細
原始古代の龍野
このテーマでは、龍野地域における原始・古代の歴史が紹介されています。具体的には、門前遺跡から出土した弥生土器や、西宮山古墳から発見された飾付壺、長尾タイ山古墳出土の馬型埴輪、三角縁神獣鏡などが展示されています。
古代の山陽道
「古代の山陽道」では、西宮山古墳や諸豪族の歴史が紹介されており、奥村廃寺出土の瓦や布勢駅家から出土した墨書土器、円覚寺の弥勒菩薩像などが展示されています。これらの展示品を通じて、古代の交通路であった山陽道の歴史が垣間見えます。
中世の筑紫大道
「中世の筑紫大道」では、この時代における地域の重要性が強調されています。展示品としては、小宅神社の山吹山経塚から出土した経筒や十二間筋兜などがあり、中世の龍野の姿を伝えています。
龍野城主と城下町
このテーマでは、旧龍野藩主である脇坂家に関連する資料が展示されています。展示品には、茶糸威革包二枚胴具足や関ヶ原合戦絵巻、輪違紋入鞍橋などが含まれており、当時の城主や城下町の様子がうかがえます。
近世の街道と揖保川
「近世の街道と揖保川」では、庶民の生活や祭り、高瀬舟による水運などが紹介されています。展示品には、太閤検地帳や梛八幡神社獅子舞、野田焼、雛人形などがあり、近世におけるこの地域の文化と暮らしが描かれています。
利用案内
たつの市立龍野歴史文化資料館は、以下のような利用情報を提供しています:
開館時間
9:00〜17:00
休館日
月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日、特別展開催期間の前後各3日間が休館日となります。
所在地
兵庫県たつの市龍野町上霞城128-3
アクセス
たつの市立龍野歴史文化資料館へのアクセス方法は以下の通りです:
電車利用の場合
姫新線「本竜野駅」から徒歩約15分
姫新線「本龍野駅」から神姫バスで「龍野営業所」下車、徒歩約5分
車利用の場合
最寄りのインターチェンジは山陽自動車道の「龍野IC」で、そこから約10分ほどです。
周辺施設
資料館の周辺には、以下のような観光スポットがあります:
- 龍野公園
- 聚遠亭
- 野見宿禰神社
- 龍野神社
- 白鷺山公園
- 武家屋敷資料館
- 霞城館・矢野勘治記念館
- うすくち龍野醤油資料館本館・別館
たつの市立龍野歴史文化資料館を訪れる際には、これらの施設も合わせて楽しむことができます。