聚遠亭の歴史と概要
聚遠亭の名は、庭園から望む絶景に由来しています。この地からは、龍野城の城下町越しに淡路島や瀬戸内海の島々を一望でき、その美しい眺望を「聚遠の門」と呼んだことに因んでいます。聚遠亭という名称は、現在では庭園と建物を含む上屋敷跡全体を指す総称として用いられることが多くなっています。
浮堂 - 茶室の魅力
聚遠亭の中心的な建物である浮堂は、心字池の上に建てられた数奇屋風の茶室で、書院造の要素が取り入れられています。この建物は、龍野市の有形文化財にも指定されており、その風雅な佇まいは訪れる人々を魅了します。
楽庵 - 裏千家家元命名の茶室
浮堂の隣には、裏千家家元15世千宗室が命名した「楽庵」という本格的な茶室が建っています。この茶室は、茶道の精神を体現する場として、訪れる人々に心の安らぎを提供します。
御涼所 - 脇坂氏の別邸
さらにその隣には、江戸時代中期に建設された脇坂氏の別邸「御涼所」があります。この建物は、脇坂氏の歴史を物語る重要な遺構であり、当時の上流階級の生活を垣間見ることができます。
庭園 - 日本庭園の美しさ
聚遠亭周辺の庭園は、回遊式や座視式の日本庭園が連続して配置され、一体となっています。これにより、訪れる人々は四季折々の自然美を楽しむことができ、特に秋の紅葉は圧巻です。
利用情報
茶室開所時間: 9:00 - 16:30
所在地: 兵庫県たつの市龍野町中霞城
交通アクセス: 姫新線 本竜野駅 徒歩25分またはタクシー8分
周辺の見どころ
聚遠亭の周辺には、龍野神社や野見宿禰神社、そして龍野城跡などの歴史的なスポットが点在しています。これらの名所も併せて訪れることで、龍野の歴史と文化をより深く感じることができるでしょう。