自然保護と選定
書写山の豊かな自然は、特に保護されています。鳥獣保護区に指定されているだけでなく、山の一部には原生林が残っており、貴重な自然が保存されています。また、「ひょうごの森百選」や「ふるさと兵庫50山」にも選ばれており、多くの自然愛好家や登山者に親しまれています。
圓教寺と三国伝記
書写山の山上には、西国三十三所の一つである圓教寺が位置しています。この寺院は、長い歴史と深い信仰の場として、多くの参拝者を集めています。また、室町時代に玄棟によって成立した説話集『三国伝記』には、書写山にまつわる興味深い説話が記されています。ここでは、書写山周辺に住む釈難蔵という法華の持者が十和田湖の主となる物語が語られており、この伝説が三湖伝説の元となったとされています。
書写山へのアクセス
交通手段
書写山へのアクセスは、さまざまな交通手段が用意されています。神姫バスを利用し、「書写山ロープウェイ」停留所で下車すると、すぐにロープウェイの山麓駅に到着します。神姫バスターミナルでは、「書写山ロープウェイ セット券」という往復セット割引券も販売されています。
また、自動車でのアクセスも便利で、山陽自動車道の山陽姫路西インターチェンジから約10分、中国自動車道の夢前スマートインターから15分、姫路バイパスの中地ランプからも約15分で到着します。山麓駅には無料駐車場が設けられているため、車で訪れる方も安心です。
書写山の登山道
書写山には、登山者のために整備された6つの登山道が存在します。それぞれの登山道には、東坂・西坂・六角坂・刀出坂・鯰尾坂・置塩坂という名称が付けられています。これらの登山道を利用すれば、自分のペースで山を楽しむことができます。また、書写山ロープウェイを利用すれば、麓からわずか約4分で山上に到着するため、短時間で山頂を目指すことも可能です。
その他のアクセス手段
さらに、山頂付近まで移動する手段として、有料のマイクロバスも運行されています。このバスは志納所前から出発し、摩尼殿近くまでアクセスできます。かつては観光用の馬車も運用されていましたが、2000年(平成12年)3月31日に廃止され、その後はマイクロバスによる運行に切り替えられました。
なお、2022年(令和4年)3月31日に行われたダイヤ改正により、登山道の最寄りとなる一部のバス停留所の名称が、登山道の名称を付したものに変更されました。
書写山周辺の施設
書写山の周辺には、いくつかの教育施設や観光スポットが点在しています。例えば、姫路市立書写中学校や東洋大学附属姫路中学校・高等学校、兵庫県立大学姫路書写キャンパスがあり、地域の教育を支えています。また、姫路市書写の里・美術工芸館や太陽公園などの観光施設も近くにあり、観光客にも人気のエリアです。
周辺の自然環境
書写山は、その豊かな自然に囲まれた場所に位置しています。夢前川や菅生川といった美しい河川が流れ、さらに峰相山などの山々が周辺に広がっています。これらの自然環境は、訪れる人々に癒しと感動を提供し、四季折々の風景を楽しむことができます。