霞城館の設立背景
霞城館は、龍野城の別名である「朝霧城」に対して名付けられた「霞城」という地名に由来しています。この館は、三木露風、内海信之、矢野勘治、三木清といった、たつの市出身の文化人たちの功績を後世に伝えるために1978年(昭和53年)4月15日に開館しました。彼らの文学や思想に触れることができるこの場所は、地域の文化遺産として重要な役割を果たしています。
併設施設:矢野勘治記念館
霞城館の敷地内には、矢野勘治記念館が併設されています。この記念館は、矢野勘治が晩年を過ごした旧宅を利用したもので、彼に関する資料や遺品が展示されています。矢野勘治記念館は、1992年(平成4年)10月22日に開館し、文学や歴史に関心のある人々にとって貴重な学びの場となっています。
展示内容
霞城館では、たつの市出身の文化人たちに関連する様々な資料が展示されています。例えば、詩人であり、童謡「赤とんぼ」の作詞者として知られる三木露風、哲学者として知られる三木清、田園の詩人として活動した内海信之、そして正岡子規門下の歌人であった矢野勘治の文献や写真、遺品などが展示されています。これらの展示物を通じて、彼らの人生や業績を学ぶことができます。
三木露風(操)(1889年 - 1964年)
三木露風は、「白露時代」を詩壇にもたらした詩人であり、特に童謡「赤とんぼ」の作詞者として広く知られています。
三木清(1897年 - 1945年)
三木清は、日本の哲学者であり、京都大学では西田幾多郎門下で学びました。彼の著作には「人生論ノート」や「哲学ノート」などがあり、その思想は多くの人々に影響を与えました。
内海信之(泡末・青潮)(1884年 - 1968年)
内海信之は、田園の詩人として知られ、その詩は自然と人々の生活を豊かに描いています。
矢野勘治(興安嶺)(1880年 - 1961年)
矢野勘治は、正岡子規の門下で歌人として活動しました。彼は、旧制一高の西寮寮歌「春爛漫」や東寮寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」の作詞者としても知られています。
利用情報
開館時間: 9時から17時まで(入館は16時30分まで)
休館日: 月曜日
霞城館は、ひょうごっ子ココロンカードの利用対象施設でもあります。家族連れや学校のグループにも開かれた施設となっており、多くの人々に文学や歴史を学ぶ機会を提供しています。
交通アクセス
霞城館へのアクセスは、JR姫新線の本竜野駅から徒歩20分、またはタクシーで5分です。周辺には、たつの市立龍野歴史文化資料館やうすくち龍野醤油資料館などの文化施設もあり、合わせて訪れることで地域の歴史と文化を深く理解することができます。
周辺施設
霞城館の周辺には、龍野城やたつの市立龍野歴史文化資料館、うすくち龍野醤油資料館など、歴史や文化を感じられる施設が点在しています。これらの施設を巡ることで、たつの市の魅力を存分に味わうことができます。