神社の概要
宗佐厄神八幡神社の所在地は兵庫県加古川市八幡町野村で、旧社格は郷社です。天平感宝元年(749年)に孝謙天皇の勅願所として創建されたという社伝が残っており、古くから続く歴史のある神社です。
祭神
この神社の主祭神は品陀別命(八幡大神)で、脇座には息長足媛命と仲姫命が祀られています。これらの神々が合祀され、厄除けの神として広く知られています。
歴史
宗佐厄神八幡神社の創建は、天平感宝元年(749年)にさかのぼります。社伝によれば、孝謙天皇の勅願所として建立されたとされています。厄除八幡・厄神という名称は、神護景雲3年(769年)に和気清麻呂が宇佐八幡宮に向かう道中で、道鏡の刺客に襲われた際、巨大な猪が現れて彼を救ったという伝説に由来します。
その後、村上天皇の勅宣により、応和年間(961年-964年)に大規模な社殿が造営されました。しかし、天正6年(1578年)の三木合戦により、社殿は兵火によりすべて焼失してしまいました。現在の社頭は、天正16年(1588年)に再建されたものです。明治7年(1874年)2月には郷社に列せられました。
境内の見どころ
宗佐厄神八幡神社の境内は、郊外の田園地帯に位置し、普段は静かな佇まいを見せています。しかし、播磨三大祭りの一つとされる厄除大祭の時期には、全国から毎年30数万人もの参拝者が訪れ、非常に賑わいます。
境内施設
- 手水舎 - 参拝者が手や口を清める場所です。
- 二社の宮 - 天満社に菅原道真、秋葉社に火之迦具土神を祀ります。
- 五社の宮 - 天照皇大宮、高良社、若宮八幡宮、武塔天社、愛宕社で構成されます。
- 社務所 - 神社の事務所で、参拝者への対応や授与品の頒布を行います。
- 本殿 - 1707年に再建されました。
- 神楽殿 - 神楽の奉納が行われる建物です。
- 授与所 - お守りやお札を頒布する場所です。
- 内拝殿 - 1822年に再建され、参拝者が祈りを捧げる場所です。
- 外拝殿 - 1936年に再建された拝殿です。
- 稲荷社 - 稲荷神を祀る社です。
- 神輿庫 - 1925年に建てられた神輿を収納する建物です。
年間行事
宗佐厄神八幡神社では、年間を通じてさまざまな神事が行われています。特に注目されるのは、毎年2月中旬の土日に行われる「厄除大祭」で、30数万人もの参拝者が訪れます。以下に、主な年間行事を紹介します。
- 1月1日 - 歳旦祭
- 1月2日 - 年頭祈願祭
- 1月3日 - 元始祭
- 2月11日 - 紀元祭
- 2月中旬土日 - 厄除大祭
- 5月24日 - 小宮八社祭
- 6月30日 - 大祓
- 7月15日 - 夏祭
- 10月第2土日 - 秋祭
- 11月3日 - 明治祭
- 11月15日 - 七五三祭
- 11月23日 - 新嘗祭
- 12月23日 - 天長祭
- 12月31日 - 除夜祭および大祓
現地情報とアクセス
宗佐厄神八幡神社は、兵庫県加古川市八幡町野村580に位置しています。最寄り駅はJR加古川線の厄神駅で、そこから徒歩約30分で神社に到着します。また、周辺には西条廃寺跡(北山公園)や西条古墳群、行者塚古墳などの歴史的な遺跡も多く、観光にも適しています。