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兵庫県立フラワーセンター

(Hyogo Flower Center)

兵庫県立フラワーセンターは、兵庫県加西市に位置する全国でも有数の植物園です。地元では「加西フラワーセンター」や「フラワーセンター」として親しまれており、四季折々の美しい花々と豊かな自然が楽しめる場所として、多くの人々に愛されています。

自然と調和した広大な園内

フラワーセンターは、約46ヘクタールにおよぶ松の自然林をそのまま生かした植物園です。園内の中央には、水鳥が遊ぶ「亀の倉池」が広がり、その北側には滝や噴水があり、さらに奥には飯盛山がそびえています。これらの自然と共に、季節ごとに表情を変える約4,500種類の花々が彩りを添えています。

魅力的なエリアの数々

園内には、季節の花々が咲き誇る「大花壇」、南国ムードあふれる「大温室」、モミジバフウの並木道「花と彫刻の道」、そして小鳥のさえずりが響く「かおりの森」など、訪れる人々が楽しめる多彩なエリアが設けられています。これらのエリアを歩きながら、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、リフレッシュすることができます。

園内のイベント

フラワーセンターでは、季節ごとに様々なイベントが開催されます。特に、毎年3月から開催される「チューリップ450品種30万本の交響曲(シンフォニー)」は一番の魅力で、国内最大級のチューリップコレクションを楽しむことができます。また、オランダ気分が味わえるオランダ衣装体験や、日本有数の栽培レベルを誇る食虫植物も見どころです。

リニューアルと新たな魅力

2012年には、メインゲートや中央花壇、大温室などがリニューアルされ、フラワーセンターはさらに魅力的な施設として生まれ変わりました。中央花壇は立体感があり、観賞場所によって異なる景色を楽しめる設計となっています。また、大温室では、世界有数のコレクションとして知られる食虫植物やゲスネリアのほか、温室ごとに異なるテーマで展示された植物が年中観賞できます。

歴史的な出来事と功績

セントポーリアの開花成功

2006年には、栽培が難しいとされるセントポーリアの原種ゲッツェアーナの開花に日本で初めて成功しました。また、同年には、世界で初めてウツボカズラの一種、セーシェルウツボカズラの人工交配による繁殖にも成功しており、国際的にも注目を集めました。

ナショナルコレクションとギネス世界記録

2020年には、フラワーセンターのウツボカズラ属原種とストレプトカーパス属のコレクションが日本植物園協会のナショナルコレクションに認定されました。そして、2022年には、ネペンテス・トランカータがつけた捕虫袋が全長55.5cmという世界最大記録としてギネス世界記録に認定されています。

施設と設備の概要

フラワーセンターは、その広大な敷地を南北に分け、北半分にはサクラ園、シャクナゲ園、ボタン園、アジサイ園、つつじの小道など、四季折々の美しい花々が楽しめるエリアが設けられています。一方、南半分には、中央花壇や風車前花壇、温室群が配置され、訪れる人々に四季を通じて花の魅力を提供しています。

温室内には「四季の花室」「球根ベゴニア室」「熱帯植物室」「ゲスネリア(イワタバコ科)室」「ラン室」「食虫植物室」「フラワーホール」といったエリアが設けられており、特にベゴニア、イワタバコ科、そして食虫植物のコレクションは日本屈指の規模を誇ります。

風車前花壇と彫刻の道

南半分に位置する風車前花壇は、色とりどりの花々が咲き誇り、その美しい風景は訪れる人々を魅了します。また、園内には「彫刻の道」があり、自然とアートが融合した空間を楽しむことができます。

レストハウスと展望台

園内には、休憩スポットとして利用できるレストハウスがあり、軽食やお土産を購入することができます。さらに、「飯盛山展望台」からは園全体を見渡すことができ、特に晴れた日には絶景が広がります。

古代鏡展示館

2017年には、「兵庫県立考古博物館」の分館として「古代鏡展示館」が開館しました。ここでは、中国の二里頭文化から宋代に至るまでの約3,000年にわたる鏡の展示が行われており、古代の文化に触れることができます。

花カレンダー

フラワーセンターでは、四季折々の花々を楽しむことができます。春にはチューリップやサクラ、夏にはサルビアやマリーゴールド、秋にはキンモクセイやコスモス、冬にはビオラなど、季節ごとの花々が園内を彩ります。また、園内の各エリアでは、特定の季節に咲く花が展示されており、訪れる度に異なる花の表情を楽しむことができます。

春の花々

春には、アイスランドポピーやアセビ、アネモネなどが咲き誇ります。特に、チューリップはフラワーセンターの春の象徴であり、多種多様な品種が一斉に咲き誇ります。

夏の花々

夏には、アゲラタムやアジサイ、アンスリウムなどが見頃を迎えます。園内では、色鮮やかな花々が訪れる人々を出迎え、夏の暑さを和らげてくれます。

秋の花々

秋には、キンモクセイやダリア、サルビアが園内を彩ります。また、モミジバフウの紅葉も見どころの一つです。

冬の花々

冬には、ビオラやシンビジウムなどが園内を鮮やかに彩ります。寒さの中でも咲く花々は、訪れる人々に温かみを感じさせてくれます。

兵庫県立フラワーセンターは、季節ごとに異なる花々の魅力を存分に楽しむことができる場所です。自然と調和した美しい風景の中で、四季折々の花々を観賞し、心豊かなひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

交通アクセス

フラワーセンターへは、公共交通機関や車でのアクセスが便利です。姫路駅やイオンモール加西北条からのバスを利用するか、近隣の北条町駅からは自転車の貸し出しも行っています。また、中国自動車道加西インターチェンジからは車で約3kmと、アクセスしやすい立地にあります。

周辺の観光スポット

フラワーセンターの周辺には、玉丘史跡公園(玉丘古墳群)など、歴史的な観光スポットも点在しています。公園内を散策しながら、歴史と自然を同時に楽しむことができます。

Information

名称
兵庫県立フラワーセンター
(Hyogo Flower Center)

明石・加古川

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