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曽根天満宮

(そね てんまんぐう)

曽根天満宮は、兵庫県高砂市曽根にある由緒ある天満宮です。この神社は、地元の人々にとって秋祭りや「曽根の松」として知られる霊松が特に有名で、地域の文化や信仰の中心となっています。

曽根天満宮の歴史

曽根天満宮の創建については、正確な年代は不明ですが、社伝によれば、延喜元年(901年)に菅原道真公が大宰府へ左遷される途中で播磨国の伊保の港から上陸し、「我に罪なくば栄えよ」と言って松を手植えしたことに由来するとされています。その後、道真公の子である菅原淳茂がこの地に祀り、神社を創建したと伝えられています。

祭神

曽根天満宮の祭神は、学問の神として有名な菅原道真公を中心に、天之穂日命(あめのほひのみこと)、菅原淳茂(すがわらのあつも)を祀っています。これにより、多くの参拝者が学業成就や知恵を求めて訪れます。

霊松「曽根の松」

曽根天満宮の象徴ともいえる「曽根の松」は、菅原道真公が手植えしたとされる霊松です。初代の松は寛政10年(1798年)に枯死しましたが、その後も代々新しい松が植え継がれ、現在は五代目の松が立っています。二代目の松は、天明年間に実生されたもので、大正13年(1924年)には国の天然記念物に指定されましたが、昭和27年(1952年)に枯死しています。枯れた松の幹は「霊松殿」に保存され、今もその姿を留めています。

秋季例大祭

曽根天満宮で最も有名な祭りは、毎年10月13日と14日に行われる秋季例大祭です。この祭りでは、地元の伝統行事である「一ツ物」や「流鏑馬」などの神事が執り行われます。特に一ツ物は、神童とされる4名の男児が参加し、神聖な儀式として大切にされています。

一ツ物神事の詳細

一ツ物神事では、神童と呼ばれる男児が狩衣を着て、山鳥の尾羽をあしらった花傘をかぶり、顔に化粧を施します。彼らは地面に足をつけることなく肩車や馬で神社に入るため、非常に神聖な存在として扱われます。また、行事役の男児も白い狩衣に身を包み、神事を厳かに執り行います。

竹割りと屋台

秋季例大祭では、竹割りや屋台の宮入りも見どころの一つです。14日に行われるお面掛けの際には、拝殿で翁舞が奉納され、氏子地域からは11台の屋台と4台の子供屋台が宮入りします。特に、曽根天満宮発祥の反り屋根型布団屋台が有名で、地域の伝統を感じさせる壮大な光景が広がります。

曽根天満宮の文化財

曽根天満宮には、数々の文化財が存在します。その中でも、一ツ物神事は兵庫県指定重要無形民俗文化財に指定されており、地元の歴史と文化を今に伝える貴重な存在です。また、高砂市指定文化財として石橋や絵馬、幣殿天井絵などもあり、訪れる人々に深い歴史を感じさせます。

アクセス

曽根天満宮は、兵庫県高砂市曽根町に位置しています。山陽電車の山陽曽根駅から徒歩5分の距離にあり、非常にアクセスしやすい場所にあります。また、JR曽根駅からも徒歩約30分、タクシーで約10分と、公共交通機関を利用して訪れることが可能です。バスを利用する場合は、じょうとんバス31系統「山陽曽根駅」バス停で下車すると便利です。

まとめ

曽根天満宮は、その歴史的背景や祭神、霊松「曽根の松」、そして秋季例大祭を通じて、地域の文化や信仰が色濃く受け継がれている神社です。訪れる人々にとって、古の伝統や信仰に触れる貴重な体験ができる場所であり、多くの参拝者が訪れる理由がここにあります。ぜひ、兵庫県高砂市を訪れた際には、曽根天満宮に足を運び、その歴史と文化に触れてみてください。

Information

名称
曽根天満宮
(そね てんまんぐう)

明石・加古川

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