ラベンダーパーク多可の概要と魅力
ラベンダーパーク多可は、杉原川の中流域に位置し、大井戸山(標高794メートル)の裾に広がる、なだらかな丘陵地にあります。園内からは美しい棚田や、東播磨の最高峰として知られる千ヶ峰(標高1,005メートル)を望むことができます。
豊かな自然に囲まれた環境のなかで、季節ごとに表情を変えるラベンダーの花畑を楽しめるのが特徴です。紫色の花々が丘を彩る景色と、風に乗って漂う爽やかな香りが、訪れる人々を癒やしてくれます。
園の運営には、NPO法人北播磨ラベンダーが携わっています。地域住民やボランティアの協力によって、園内の清掃やラベンダーの植栽などが行われ、地域に根差した花の名所として大切に育てられています。
ラベンダーの見頃と種類
園内では主に3種類のラベンダーが栽培されており、それぞれ開花時期や花の形、香りに特徴があります。訪れる時期によって異なる景色を楽しめるため、見頃を確認してから出かけるのがおすすめです。
ストエカスラベンダー:5月中旬~6月上旬
ストエカスラベンダーは、フレンチラベンダーとも呼ばれる品種です。青紫色の花穂と、その先端に付く赤紫色の苞が特徴で、個性的な花姿を楽しめます。
比較的暑さに強く、花穂が太くしっかりしているのも特徴です。ローズマリーに似た芳香があり、ほかのラベンダーとは異なる雰囲気を味わえます。
イングリッシュラベンダー:6月中旬~6月下旬
イングリッシュラベンダーは、北海道のラベンダー畑でもおなじみの品種です。鮮やかな青紫色の花を咲かせ、豊かな香りが広がります。
寒さには強い一方、高温多湿の環境はやや苦手です。花茎が長いため、ドライフラワーやリースなどの材料としても適しています。紫色の花々と香りを楽しみたい方におすすめの品種です。
ラバンディンラベンダー:6月下旬~7月中旬
ラバンディンラベンダーは、スパイクラベンダーとイングリッシュラベンダーの交配種です。紫色の花穂が特徴で、暑さや寒さに比較的強く、精油を多く含むことから、豊かな香りを楽しめます。
ラベンダーシーズンの後半に見頃を迎えるため、初夏から夏にかけての花畑を楽しみたい方に適しています。
ラベンダーの摘み取りと香りの体験
ラベンダーの摘み取り体験
ラベンダーの見頃に合わせて、花の摘み取り体験が実施されます。自分の手でラベンダーを摘み取ることで、花の色や香りをより身近に感じられます。
摘み取り体験は有料で、実施時期は例年6月中旬から7月中旬ごろです。開花状況などによって実施内容が変わる場合があるため、訪問前に確認しておくと安心です。
ラベンダー精油の抽出見学
園内には蒸留加工施設があり、ラベンダーから精油を抽出する工程を見学できるコーナーも設けられています。花から香りの成分を取り出す仕組みを知ることで、ラベンダーの新たな魅力に触れられます。
精油の抽出見学は、主に6月中旬から7月中旬にかけて実施されます。花の観賞とあわせて、香りが生まれる過程を楽しめるのも特徴です。
ラベンダーオーナー制度
ラベンダーパーク多可では、ラベンダーオーナー制度も設けられています。案内されている制度では、年会費5,000円(税込)で1口につき3株のラベンダーを収穫できます。シーズン中は入園料が無料となり、自分で刈り取ることができます。
現地で収穫できない場合には、別途手数料と送料を負担することで郵送にも対応しています。制度の内容や募集状況は変更される可能性があるため、利用を希望する場合は事前に確認してください。
園内の施設と楽しみ方
ラベンダー園と総合案内所
園内の中心となるラベンダー園には、広々とした花畑が広がっています。総合案内所では、園内の情報や各種案内を確認できます。季節ごとの花の様子を楽しみながら、ゆっくりと散策するのがおすすめです。
加工体験館・蒸留加工施設
加工体験館では、ラベンダーを使った加工体験を楽しめます。また、蒸留加工施設では、ラベンダー精油の製造工程について学ぶことができます。花を眺めるだけでなく、ラベンダーの活用方法にも触れられる施設です。
ショップとオリジナル商品
園内のショップでは、オリジナルのラベンダー精油やルームスプレーをはじめ、ラベンダー関連の加工品や地域の特産品などを販売しています。ラベンダーの香りを自宅でも楽しみたい方や、旅の記念品を探している方にもおすすめです。
食事処・喫茶店
園内には、名物のたまごかけご飯を提供する食事処や、軽食を楽しめる喫茶店があります。花畑の散策とあわせて食事や休憩を楽しめるため、家族連れやグループでの訪問にも適しています。
農村公園・ふれあい広場
園内には、自然のなかでくつろげる農村公園や、家族やグループで過ごせるふれあい広場もあります。花の観賞だけでなく、周囲の景色を眺めながらのんびりと過ごせるのも魅力です。
また、大井戸山の登山道入口にもアクセスできるため、ラベンダー園の散策と周辺の自然散策を組み合わせて楽しむこともできます。
開園の歴史
ラベンダーパーク多可は、地域の自然や花を生かした取り組みから生まれました。開園までの主な歩みは次のとおりです。
- 2006年7月16日:轟ラベンダーまつりが開催されました。
- 2007年4月2日:特定非営利活動法人北播磨ラベンダーの法人設立登記が行われました。
- 2007年12月:ラベンダー園の名称が募集されました。
- 2008年6月15日:「むらさきの風香る丘」として開園しました。
- 2018年6月17日:開園10周年記念イベントが開催され、記念式典や和太鼓、フルートの演奏などが行われました。
- 2018年11月18日:開園10周年の秋の感謝祭が開催されました。
地域の人々の協力によって育まれてきたラベンダーパーク多可は、花と香りを通じて地域の魅力を発信する場所となっています。
周辺の地理と自然環境
ラベンダーパーク多可が位置する多可町加美区轟地区は、兵庫県北播磨地域の北部にあります。西脇市方面から北へ約25キロメートル、丹波市方面から南西へ約12キロメートルの位置にあり、周辺には山々や田園風景が広がっています。
近隣には、千ヶ峰(標高1,005メートル)、篠が峰(標高827メートル)、竜が岳(標高816メートル)などの山々があります。南西方向には笠形山(標高939メートル)がそびえ、千ヶ峰とともに笠形山千ヶ峰県立自然公園を形成しています。
また、杉原川が地域を南北に流れ、西脇市で加古川に合流します。園の近くには国道427号が通っており、周辺の自然や観光スポットを巡るドライブの立ち寄り先としても利用できます。
営業時間・休園日・入園料金
営業時間
開園時間は午前9時から午後5時までです。休園日は毎週水曜日ですが、ラベンダーの見頃にあたる5月中旬から7月中旬のシーズン中は無休とされています。
入園料金
ラベンダーのシーズン中の入園料金は、次のとおりです。
- 高校生以上:500円
- 小学生・中学生:200円
20人以上の団体には割引制度があります。また、オフシーズンは入園無料とされています。
開園時間や休園日、料金、体験イベントの実施状況は変更される場合があるため、訪問前に最新の案内をご確認ください。
園内の広さと駐車場
ラベンダーパーク多可の総面積は約5ヘクタールで、そのうち約3.5ヘクタールがラベンダー園です。約2万株のラベンダーが植えられており、3種類のラベンダーを楽しめます。
駐車場は第一駐車場と第二駐車場があり、普通自動車約90台、大型車約5台を収容できます。オフシーズン中は無料で利用できるとされています。駐車場の利用条件については、訪問時に最新情報をご確認ください。
ラベンダーパーク多可へのアクセス
車を利用する場合
- 中国自動車道・滝野社ICから:国道175号と国道427号を経由して約60分。
- 播但連絡道路・神崎南ランプから:県道8号線と国道427号を経由して約40分。
- 舞鶴若狭自動車道・春日IC方面から:北近畿豊岡自動車道の氷上ICを経由し、県道7号・県道78号などを利用して約60分。
所要時間は道路状況によって変わるため、余裕を持った移動計画がおすすめです。
公共交通機関を利用する場合
公共交通機関を利用する場合は、鉄道の最寄り駅や乗り換え方法、バスの運行状況を事前に確認しておくことが大切です。案内されているアクセス情報には、JR新大阪駅から姫路駅または福知山駅を経由し、新野駅からタクシーで約15分とする経路が記載されています。
ただし、記載されている乗り換え経路には確認が必要な点があるため、出発前に鉄道会社や施設の最新の交通案内を確認してください。
ラベンダーの香りと多可町の自然を満喫
ラベンダーパーク多可は、広大な花畑と豊かな香り、周囲に広がる山々や棚田の風景を楽しめる自然豊かな観光スポットです。5月中旬から7月中旬にかけては、種類ごとに異なるラベンダーが次々と見頃を迎え、訪れる時期によって違った魅力に出会えます。
花の観賞に加え、精油の抽出見学や摘み取り体験、オリジナル商品の購入、名物のたまごかけご飯なども楽しめます。初夏のドライブや家族でのお出かけに、ラベンダーの香りに包まれるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。