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賀集山 護国寺

(ごこくじ)

護国寺は、兵庫県南あわじ市賀集八幡に位置する高野山真言宗の寺院です。山号は賀集山であり、本尊は大日如来です。寺院の歴史や文化的な価値、境内にある名勝などが訪れる人々に深い感動を与えます。

護国寺の歴史

創建と発展

護国寺は、京都の石清水八幡宮を開いた僧、行教によって創建されたと伝えられています。創建後は西に隣接する賀集八幡神社(淡路国府八幡宮)の神宮寺としての役割を担ってきました。この地域一帯は「賀集荘」と呼ばれ、貞応2年(1223年)の淡路国大田文には高野山宝幢院領として記録されています。

室町時代の衰退と再興

護国寺と賀集八幡神社は、室町時代には淡路守護である細川氏の庇護を受けていましたが、至徳3年(1386年)の火災により両者は共に焼失し、その後荒廃していきました。しかし、寛永8年(1631年)に徳島藩主蜂須賀忠英によって再興され、蜂須賀氏の菩提寺の一つとしてその重要性を再び取り戻しました。

明治時代の変遷

明治時代になると、神仏分離政策により賀集八幡神社は護国寺から独立しました。これにより、寺院と神社が別々の存在として運営されるようになりました。

護国寺の境内

本堂

護国寺の本堂には、本尊である大日如来が安置されているほか、布袋尊も祀られています。この布袋尊は、淡路島七福神巡りの札所の一つとして知られ、特に金運のご利益があるとされています。

庭園(兵庫県指定名勝)

護国寺の庭園は、兵庫県指定名勝に指定されている池泉鑑賞式庭園で、淡路島で最も古い庭園とされています。庭園は作庭時期の異なる二つの部分から成り、南側には本堂書院庭、北側には庫裡書院庭があります。これらの庭園は、それぞれ異なる風情を持ち、訪れる人々に四季折々の美しさを楽しませます。

庫裏と鐘楼

庫裏は、寺院の住職や僧侶が生活するための建物であり、鐘楼は寺の鐘が設置されている建物です。これらの建物も護国寺の歴史を感じさせる重要な建造物です。

本地堂

本地堂は1996年(平成8年)4月に再建され、賀集八幡神社の祭神である八幡神の本地仏である阿弥陀如来が祀られています。この本地堂は、神仏習合の歴史を感じさせる建物であり、護国寺の歴史の一端を垣間見ることができます。

山門(仁王門)と修行大師像

護国寺の山門、別名仁王門は、訪れる人々を出迎える重要な門です。この門を通ると、修行中の弘法大師空海の像が祀られています。この像は、護国寺が高野山真言宗の寺院であることを象徴しています。

護国寺の文化財

重要文化財:木造大日如来坐像

護国寺の本尊である胎蔵界大日如来坐像は、平安時代後期の作とされ、重要文化財に指定されています。この坐像は、護国寺の長い歴史とその宗教的意義を象徴するものであり、多くの信者や歴史愛好者から尊敬を集めています。

兵庫県指定名勝:護国寺庭園

護国寺の庭園は、兵庫県指定名勝に指定されており、淡路島最古の庭園としてその美しさと歴史的価値が評価されています。この庭園は、四季折々の自然を感じられる場所であり、訪れる人々に静寂と癒しを提供します。

淡路四国八十八ヶ所霊場と淡路島七福神巡り

霊場巡りの札所

護国寺は、淡路四国八十八ヶ所霊場の第17番札所としても知られています。周辺には第16番札所の神代寺や第18番札所の慈眼寺があり、多くの巡礼者が訪れます。また、護国寺は淡路島七福神巡りの一つとして、布袋尊が祀られています。

護国寺の所在地

護国寺は兵庫県南あわじ市賀集八幡732に位置しています。美しい庭園と歴史的な建造物、文化財に囲まれたこの寺院は、地域の歴史と文化を感じることができる場所です。

Information

名称
賀集山 護国寺
(ごこくじ)

淡路島

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