概要
現在、淡路夢舞台がある場所は、かつて標高160mの灘山があった場所であり、関西国際空港の造成のために土砂採取に利用されていました。その跡地を自然環境に戻すため、安藤忠雄がプロジェクトを立ち上げ、整備・建設が行われました。淡路島の東岸、海を望む高台に位置し、敷地内には国際会議場、リゾートホテル、野外劇場、植物園などの施設が点在しています。
また、百段苑をはじめとする複数の庭園があり、これらは遊歩道やデッキで結ばれ、全体として回遊式庭園の構造を持っています。淡路夢舞台は安藤忠雄の代表作の一つであり、2000年に開催された国際園芸・造園博「ジャパンフローラ2000」の会場にもなりました。
安藤建築の魅力を体感
淡路夢舞台は、神戸・舞子からわずか十数分でアクセスでき、淡路島北端に位置しています。安藤忠雄が手掛けた施設群は、自然と一体となった壮大なランドスケープを創り出しています。自然に包まれた斜面を生かして重層的に構成されているため、施設内を巡ると次々に新たな景観が広がります。季節や天候、時間によって異なる表情を見せるこの場所で、訪れる人は自分だけの特別な時間と景観を見つけることができるでしょう。
施設
- 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場:長期滞在型の国際会議、学術会議、研修、企業インセンティブ、各種イベントなどに対応できる施設です。
- グランドニッコー淡路:淡路夢舞台内のリゾートホテルで、旧ウェスティンホテル淡路。オーシャンビューの客室が特徴です。
- レストラン&ショップ:展望テラス、楕円フォーラム、円形フォーラムなどの飲食店やショップがあり、食事とショッピングを楽しめます。
- 兵庫県立淡路夢舞台温室あわじグリーン館:「奇跡の星の植物館」として開館し、2021年にリニューアルされました。豊富な植物展示を楽しめます。
- 百段苑:海を望む斜面に設けられた100区画の花壇と立体迷路状の階段が特徴です。
- 花木林苑:季節の花々や木々を楽しめる庭園です。
- 淡路夢舞台プロムナードガーデン:散策に最適なガーデンで、風景を楽しみながら散歩ができます。
- 貝の浜:100万枚の帆立貝で作られた広々とした空間が広がっています。
- 千の噴水:幻想的な雰囲気を演出する噴水が点在しています。
- 野外劇場:2000席の固定席と1000席の芝生席があり、さまざまなイベントが行われます。
- 小劇場:150席の小劇場があり、親密なイベントに最適です。
グランドニッコー淡路
グランドニッコー淡路(Grand Nikko Awaji)は、兵庫県淡路市の淡路夢舞台に位置するホテルで、オークラニッコーホテルマネジメントの「グランドニッコー」ブランドを冠しています。2020年9月までは「ウェスティンホテル淡路」という名称でした。
このホテルは、2000年3月に淡路花博の開催に伴い開業しました。安藤忠雄が設計した淡路夢舞台の施設の一部であり、淡路夢舞台国際会議場と直結してリゾート&コンファレンスセンターを構成しています。客室はスイートルーム8室と和室4室を含む全201室を有し、2017年春には高層階フロアがリニューアルされ、全室オーシャンビューの「プレシャスフロア」となりました。
あわじグリーン館
兵庫県立淡路夢舞台温室 あわじグリーン館は、淡路夢舞台内にある屋内植物園です。2021年9月18日に「奇跡の星の植物館」からリニューアルされ、現在の名称になりました。
この施設は、2000年3月18日に「奇跡の星の植物館」として開館しました。展示温室の延床面積は6,700m²で、日本第2の規模を誇ります。館内は「共生文化ゾーン」と「花と緑の暮らしゾーン」に分かれ、芸術と緑花を融合させた新しいタイプの展示空間として設計されています。
淡路夢舞台国際会議場
兵庫県立淡路夢舞台国際会議場は、兵庫県淡路市にある国際会議施設で、2000年3月9日に淡路花博に合わせて開業しました。2010年には開業10周年を迎えました。
この施設は、淡路島の豊かな自然に囲まれた環境の中にあり、都市型コンベンションセンターとは異なるリゾート&コンファレンスセンターとして設計されています。隣接するウェスティンホテル淡路(現在のグランドニッコー淡路)とは回廊で結ばれており、長期滞在型の国際会議、学術会議、研修、企業のインセンティブなど、さまざまなニーズに対応しています。日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2008年の国際会議統計では全国第10位にランクされるなど、高い評価を受けています。
淡路夢舞台のランドマークとしての役割
淡路夢舞台は、1960年代の経済活動の結果として削られた淡路島北部の山を再生するため、建築家・安藤忠雄を中心にプロジェクトが始動しました。この施設は、人と自然、建築の共生をテーマにしたランドマークとして、国内外から高い評価を受けています。
見どころ5選
- 安藤忠雄設計の複合建築物:安藤氏ならではのコンクリート建築と自然の融合が楽しめる施設です。
- 海の教会:幻想的な光が差し込むコンクリート打ち放しの空間です。
- 百段苑:100の花壇が並ぶ階段状の庭園で、大阪湾の絶景が楽しめます。
- 貝の浜:約100万枚の帆立貝が敷き詰められた広大な空間です。
- あわじグリーン館:多様な植物展示が楽しめる、日本有数の温室です。
その他の施設
- プロムナードガーデン:大阪湾を望む散策路に沿って、5つの庭園が公開されています。
- 野外劇場:大阪湾を背景に、自然と一体化したパフォーマンスが楽しめます。
- 淡路交流の翼港:プレジャーボートのビジター係留が可能な港です。
周辺施設
- 国営明石海峡公園:隣接する広大な公園で、自然を満喫できます。
- 淡路大磯アート山・大石可久也美術館:ウェスティン淡路と隣接し、林間の遊歩道で結ばれています。
- 本福寺:真言宗別格本山で、安藤忠雄設計の水御堂があります。
- 兵庫県立淡路島公園:淡路夢舞台とともに淡路島国際公園都市を構成する施設です。
その他の情報
淡路夢舞台は、2000年に開催された「ジャパンフローラ2000」を記念して、ブルーインパルスの展示飛行が行われました。また、2016年にはテレビCMが公開され、さらにラジオCMも放送されました。音楽はキダ・タローが作曲し、歌は塩乃華織が担当しました。櫻坂46の2ndシングル『BAN』のミュージックビデオもここで撮影されており、国際会議場や楕円フォーラムが使用されています。
交通アクセス
淡路夢舞台へのアクセスは、新神戸駅・三宮から西日本ジェイアールバス・本四海峡バスを利用して「淡路夢舞台前」バス停で下車する方法が便利です。また、高速舞子からも同様のバスが利用可能です。淡路市生活観光バス路線を利用する場合も、「淡路夢舞台前」バス停で下車できます。東浦ICからはタクシーで約10分の距離にあります。