公園の概要
荒牧バラ公園は、伊丹市の旧市街地から北へ約4キロメートル、宝塚市との市境に近い郊外に位置しています。この都市公園は、バラの展示を第一の目的として設計されました。公園の設計には、高低差10メートルを生み出すために天神川の堤防の一部が取り込まれており、これにより平坦地にダイナミックな景観が作り出されています。
バラの種類と植栽の特徴
公園内には、約250種のバラが栽培されており、その数は約1万本にも及びます。これらのバラは芝生広場を囲むように階段状に植えられており、通路は立体的な迷路のように配置されています。園内は白を基調とした南欧風のデザインが施されており、その色鮮やかなバラの美しさを引き立てています。
代表的なバラの品種
荒牧バラ公園では、現代のバラの中で最も一般的なハイブリッド・ティー系(HT)をはじめ、多種多様なバラが楽しめます。一枝に多数の花を付けるフロリバンダ系(F)や、蔓バラであるクライミング系(CI)、ミニバラと呼ばれるミニチュア系(Min)、花が鈴なりになるシュラブ系(S)、そしてグルテンドルストなどのオールドローズ系(Old)などが見られます。特に、スーパードロシーやノスタルジー、ブラスバンドなどの鮮やかな花色が際立っています。
公園内の主な施設
荒牧バラ公園内には、訪れる人々を楽しませるさまざまな施設が整っています。
- 植物園(バラ園): バラの品種や育成に関する情報を提供するエリア。
- 平和モニュメント: 井上武吉氏が制作した平和を象徴するモニュメント。
- 地下ホール(瞑想空間): 静かに瞑想できる場所。
- ふるさとのバラコーナー: 伊丹市で生まれたバラ品種が集められたバラ園。
- ハッセルトコーナー: 姉妹都市ハッセルトにちなみ、小便小僧で有名なバラが展示されています。
- 芝生広場: 緑豊かな広場で、訪問者が自由にリラックスできる場所です。
- レストハウス「ローズギャラリー」: バラに関する展示や、軽食が楽しめる休憩所。
アクセスと施設の利用案内
荒牧バラ公園は、5月から6月、10月から11月にかけて開花シーズンを迎えます。この時期に訪れると、園内は色とりどりのバラで埋め尽くされ、その美しさを堪能できます。また、公園は火曜日が祝日の場合を除き、毎週火曜日に休園となりますが、入園料は無料で、誰でも気軽に訪れることができます。
交通アクセス
荒牧バラ公園へのアクセスは、公共交通機関が便利です。以下のような交通手段が利用可能です。
- 伊丹駅 (阪急) または伊丹駅 (JR西日本) から: 伊丹市バス1番、2番、3番系統「荒牧バラ公園」行き、52番系統「鶴田団地」経由「JR中山寺」行きで「荒牧バラ公園」下車すぐ。
- 山本駅(阪急宝塚本線)から: 徒歩約20分、または阪急バス72番、73番系統「阪急逆瀬川」行きで「山本南1丁目」下車徒歩約5分。
- 逆瀬川駅(阪急今津線)または中山寺駅(JR宝塚線)から: 阪急バス76番、77番系統「阪急山本→野里方面循環」行きまたは73番系統「阪急山本」行きで「山本南1丁目」下車徒歩約5分。
- 中山寺駅(JR宝塚線)から: 徒歩約20分、または伊丹市バス55番系統「三師団・交通局前」行き、52番系統「荻野」経由「JR伊丹」行きで「荒牧バラ公園」下車すぐ。
まとめ
荒牧バラ公園は、その美しい景観と多種多様なバラが楽しめることで、多くの訪問者に愛される場所です。園内には、バラ園をはじめとする多くの施設が整っており、家族連れからカップル、また園芸愛好者まで、幅広い層に楽しんでいただける公園となっています。是非、季節のバラが咲き誇る時期に訪れてみてください。